【上野の森美術館】令和7年度(第5回)「森の中の展覧会」表彰式レポート。出品数は過去最多の325点、独創的で自由な表現が集う

上野の森美術館

令和8年3月6日(金)から3月10日(火)までの5日間、上野の森美術館で令和7年度(第5回)「森の中の展覧会」が開催されました。

「森の中の展覧会」は、台東区と上野の森美術館が令和3年度から共催している、障害のある方々によるアート展です。美術館で作品を展示する機会を通じて、文化芸術に携わる楽しさを感じてもらうことを目的としています。

会場風景
会場風景
会場風景
会場風景
会場風景

応募対象は、台東区に在住・在学・在勤、または区内の障害者施設や団体を利用している障害のある方々であり、水彩画やクレヨン画、切り絵、粘土など、ジャンルやテーマを問わず自由な表現で制作できます(※)。5回目の開催となる今回は、過去最多となる325点の作品が展示されました。

(※)…壁面での展示が可能な平面作品に限る。

会場風景
会場風景
会場風景

3月7日(土)には表彰式が行われ、特に優れていると評価された作品として「台東区長賞」(1点)、「上野の森美術館賞」(1点)、「優秀賞」(3点)、「佳作」(6点)の各賞が授与されました。なお、審査員は武蔵野美術大学 樺山祐和学長、書家で高友社理事長の蕗野雅宣さん、上野の森美術館学芸員の坂元暁美さん、準審査員は本年度の美術ワークショップ講師である書家の伊藤桐花さん、画家の吉田さとしさんが務めています。

服部征夫台東区長

式の冒頭では、服部征夫台東区長が受賞者に祝意を示し、「今回の受賞を機に、さらなる創作活動に励んでいただきたい」と激励。出展作品は、いずれも豊かな表現力と独創性にあふれていると紹介し、「作品に込められた思いや自由な発想から生まれるアートの魅力を感じ、障害者への理解を深める機会になれば」と期待を寄せました。

上野の森美術館 宮内正喜館長

続けて、上野の森美術館 宮内正喜館長が登壇。2022年から上野の森美術館が台東区と連携して展覧会を開催するとともに、障害者福祉施設での美術ワークショップにも取り組んできたことを説明し、台東区における美術活動の広がりを喜びました。出展作品については「描くことの楽しさや、伝えたいという気持ちにあふれた、それぞれがかけがえのない表現」と評し、「作品から生まれるさまざまな思いを感じていただければ」と述べました。

武蔵野美術大学 樺山祐和学長

最後に審査員代表として、武蔵野美術大学 樺山祐和学長による講評が行われました。多彩な表現が集う本展ですが、樺山氏は本年度ならではの傾向として、「墨絵や書などの墨を使った作品が非常に多く、良い作品が集まった」と述べ、「今日あらためて壁に飾られた作品を見て、その一つ一つがいろいろな声で歌っているように感じられた」と振り返りました。

さらに、美術(造形表現)が人の心を打つ理由について、「生命感があふれており、作品そのものが私たちにピュアな感覚を与えてくれるからではないか」と述べたうえで、出展作品を「いずれもピュアで、柔らかな印象がある」と称賛。混迷する時代において、「絵を描くこと、表現することには、さまざまな困難を乗り越えていく可能性がある」と語り、展覧会のさらなる発展への期待と、関係者への敬意を表しました。

ご家族や来場者の前で、賞状と副賞が授与されました。
左から、服部征夫台東区長、台東区長賞を受賞した中島直良さん、石川義弘台東区議会議長

台東区長賞を受賞した中島直良さんのアクリル画《前穂高》は、北アルプス・前穂高岳の残雪がのぞく初夏の姿を描いた一作。突き抜けるような深い青の空と、鮮やかな緑の斜面のコントラストが印象的です。筆致をあえて残す伸びやかなタッチが、ダイナミックな山容に生き生きとしたリズムを与えています。

台東区長賞《前穂高》中島直良

中島さんは、「森の中の展覧会」の第1回から出品しているという常連作家です。絵を描き始めたのは、病気で体調を崩してからのこと。なかでも「描いていて心が落ち着く」という山は、10年以上にわたり取り組んでいる主題だといいます。

本作は、体調を崩す以前、長野県を流れる梓川にかかる河童橋から前穂高岳を見上げた思い出をもとに、写真資料などを参照しながら約半年かけて制作したとのこと。「自分の好きな絵を描いただけですが、こういった賞をいただけるのは嬉しいこと」と受賞を喜び、次回は群馬県・榛名山にある烏帽子岩の景観に挑戦してみたいと意欲をのぞかせました。

上野の森美術館賞《万華鏡の家》卵の国の王様の画家

上野の森美術館賞を受賞したのは、「卵の国の王様の画家」さんの《万華鏡の家》。鮮やかな原色のストライプと幾何学的な構図が、空間の奥行きと物語性を感じさせ、見る者を色の世界へと誘うエネルギッシュな作品です。

もともと上野にある美術館や文化施設めぐりが趣味で、上野の森美術館は特にお気に入りの場所だったそう。そのため、初出品でいきなり賞を受賞したことに、喜びもひとしおだったといいます。

「卵の国の王様の画家」という特徴的なアーティスト名は、空想上の物語に登場する、とある王国の王様やモチーフを描く画家、という世界観を表したもの。王様が目にしている万華鏡に現れた花や車、動物などを、これまでも50点以上の絵で表現してきたといいます。なかでも「家」は、温かく安心できる場所として、本人にとって思い入れの強いモチーフだったため、今回の出品につながりました。

頭に浮かんだ景色やひらめきを忠実に再現するため、制作はいつもスピーディーで、本作も10分ほどで仕上げたというから驚きです。次回は「王様の休日」をテーマに制作予定とのこと。これからの「卵の国」ワールドの展開が待ち遠しいです。

優秀賞、左から《書 昇太之円相》横川昇太、《無題》音頭由基
優秀賞《どんな色がすき?》川浦 陽南子
佳作、左上から《どらやき》斎藤 永津子、《元気なカメ》藤田 ウヤンガ、左下から《版画》内山 龍、《旭川の森》恒松 良彰、《夢鯨》なるみ
佳作《みんなのMALAMA》放課後等デイサービスMALAMA

会場では、出品作家がご家族と嬉しそうに記念撮影をしている一方で、来場者が作品に添えられた作家コメントをヒントに、発想の素晴らしさや創意工夫について熱心に言葉を交わす場面も多く見られました。一角では、福祉作業所等で製作されたオリジナル商品の販売「森の中マルシェ」も行われ、終始にぎわいに包まれていたのが印象的です。

右は、「森の中の展覧会」チラシの題字・森のイラストを担当した高橋祐次さんの原画《森の中》

ますます輪が広がる「森の中の展覧会」。受賞作品の一部は4月上旬まで台東区役所1階 アートギャラリーにて展示を予定していますので、ぜひ足を運んでみてください。

 

■令和7年度(第5回)「森の中の展覧会」概要
会期:令和8年3月6日(金)~3月10日(火)
会場:上野の森美術館
入場料:無料
受賞作品一覧:https://www.culture.city.taito.lg.jp/ja/shogaisha_arts/morinonakanotenrankai/r07

■美術ワークショップの様子を公開しています
令和7年12月5日実施 美術ワークショップ映像
https://www.youtube.com/watch?v=cFAXP3nOTe8


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東京国立博物館で毎年恒例「博物館でお花見を」 2026年3月10日(火)~4月5日(日)に開催!

東京国立博物館

博物館にも春が訪れました。東京国立博物館(館長:藤原誠)は、今年も春の恒例企画「博物館でお花見を」を開催します。
本館では、桜をモチーフにした日本美術の名品を各展示室でご覧いただけます。また、庭園では約10種類の桜が続々と開花します。作品鑑賞とあわせて、庭園散策や各種イベントもお楽しみください。

メインビジュアル

 

■本館で桜めぐり
主に日本美術を展示する本館の各展示室では、桜の名所を描いた絵画「嵐山春景」をはじめ、「色絵桜樹図透鉢」や「桜西行蒔絵硯箱」といった、桜をモチーフにした陶磁器や漆工など、さまざまな作品をご覧いただけます。
該当作品のキャプションには桜マークが付いていますので、それを探しながら展示室内の桜をご堪能ください。
※4月7日(火)まで、本館2階「屏風と襖絵」「暮らしの調度」「書画の展開」「能と歌舞伎」「浮世絵と衣装」は閉室しています。

 

【主な展示作品】 ※作品はすべて東京国立博物館蔵

1. 嵐山春景(あらしやましゅんけい) 塩川文麟筆 明治6年(1873) 塩川文麟氏寄贈
3月10日(火)~4月19日(日) 本館1階「近代の美術」にて展示
文麟(ぶんりん)は京都に生まれ、幕末から明治初期にかけて活躍した、近代京都画壇の基礎を築いた画家の一人です。本作品は、山水の名手としても知られた文麟が、桜の名所である嵐山の情景を描いたもので、画面全体を覆う靄(もや)にけぶる大気の表現により、嵐山に咲く可憐な桜がより映えています。文麟自ら博物館に寄贈した作品です。

1. 嵐山春景

2. 色絵桜樹図透鉢(いろえおうじゅずすかしばち) 仁阿弥道八作 江戸時代・19世紀
3月10日(火)~5月31日(日) 本館1階「陶磁」にて展示
満開の桜が器の内側と外側に、白を中心に赤、青の絵具を用いて点描表現であらわされています。口縁近くにあしらわれた複数の透(すかし)表現も巧みで、のぞき込むとまるで花を揺らす風まで感じられるような、心躍る一作です。

2. 色絵桜樹図透鉢

3. 桜花山鵲図鐔(おうかさんじゃくずつば) 塚田秀鏡 明治3年(1870)
3月3日(火)~5月24日(日) 本館1階「刀剣」にて展示
のどかな春を祝うかのように、鐔のなかで山鵲が舞い、桜が花を咲かせています。ゆったりとした空気を感じるのは、尾の広がりや桜の枝ぶりが余白と調和しているからです。この鐔は武士の世が終わってまもない時期に作られましたが、刀装具で培われた彫金技術と洗練された感覚は、近代の金工作品に大きな影響を与えました。

3. 桜花山鵲図鐔

4. 桜西行蒔絵硯箱(さくらさいぎょうまきえすずりばこ) 江戸時代・18世紀
3月17日(火)~5月24日(日) 本館1階「漆工」にて展示
漂泊の老僧が桜を眺める姿は近世における「花見西行(はなみさいぎょう)」の定形表現です。蓋裏は一転して琵琶湖の東岸より比叡山を望む景観。西行は文治5年(1189)、比叡山から琵琶湖を眺めて慈円と最後の和歌を詠み、翌年の桜の季節に入寂しました。本作品の意匠構成は、そうした西行の生涯を使用者に想起させるものだったと思われます。

4. 桜西行蒔絵硯箱

5. 瓢形酒入(ひさごがたさけいれ) 船田一琴作 江戸時代・天保14年(1843)
3月10日(火)~5月31日(日) 本館1階「金工」にて展示
瓢箪形の酒入です。黒みがかった四分一(しぶいち)(銀と銅の合金)と赤い素銅(すあか)を斜めに継ぎ合わせ、下の方には金色の桜花を散らし、上の方には雲のかかった銀色の月を配しています。刀装金工として高名な後藤一乗(ごとういちじょう)に師事した船田一琴(ふなだいっきん)の作品です。
今も昔もお花見にはお酒とお弁当が付き物。この洒落た酒入も花見の席が似合いそうです。

5. 瓢形酒入

 

■桜イベント *すべて事前申込不要、参加無料(ただし、当日の入館料が必要)

◆ボランティアによるガイドツアー・スライドトーク
ボランティアによるガイドツアー・スライドトークでは、「博物館でお花見を」の期間中、構内の樹木や桜、お花見に関わる作品を紹介する予定です。
ボランティアによるガイドツアーやスライドトークなどの日時、詳細は当館ウェブサイトでご確認ください。
*天候等により、内容は変更になることがあります。

 

◆「東博ぬりえ」
「博物館でお花見を」にあわせ、当館所蔵《色絵桜樹図皿》のぬりえをお楽しみいただけます。
展示室にある作品の色づかいや表現もあわせてご覧ください。

ぬりえ

日程:3月10日(火)~4月19日(日)
時間:9時30分~17時00分、夜間開館時は20時00分まで
会場:本館 特別4室

 

◆お花見ヨガin法隆寺宝物館
どなたでもお気軽にご参加いただける「お花見ヨガ」を実施します。

お花見ヨガ2023の様子

日時:3月26日(木)
   (1)13時00分~13時30分
   (2)14時00分~14時30分
   (3)15時00分~15時30分(受付開始は各回15分前〈予定〉)
場所:法隆寺宝物館エントランス
※先着20名、当日受付、参加無料(ただし、当日の入館料が必要)
※詳細は当館ウェブサイトをご確認ください。

 

◆東博句会「花見で一句」
「博物館でお花見を」の期間中、桜をテーマにした俳句を募集します。桜咲く庭園や、桜をモチーフにした作品をテーマに、一句詠んでみませんか?
応募方法等などの詳細は、当館ウェブサイトでご確認ください。

 

■庭園散策について
庭園には、ソメイヨシノをはじめ、オオシマザクラ、枝垂れのエドヒガンザクラなど、約10種類の桜が次々と開花します。池の前にある腰掛石に座って、ゆったりと景色を楽しむこともできます。散策のベストシーズンであるこの季節、展示室で見る桜の作品とあわせて、庭園で咲く桜もお楽しみください。

8. 庭園風景

開放時間:9時30分~17時00分
※天候や整備作業等により、閉鎖もしくは散策エリアを制限する場合があります。
※庭園内の茶室の中には入れません。

 

■その他、2026年3月開催の特集・特別企画
*詳細は、当館ウェブサイトをご覧ください。

特集「明末清初の書画―乱世にみる夢―」
2026年1月1日(木・祝)~ 3月22日(日) 東洋館 8室

特別企画 日韓国交正常化60周年記念
「韓国美術の玉手箱―国立中央博物館の所蔵品をむかえて―」
2026年2月10日(火)~4月5日(日) 本館 特別1室、特別2室

特集「フォルモサ(美しき島)の豊かな暮らし」―台湾の原住民族の資料―
2026年3月10日(火)~5月31日(日) 平成館 企画展示室

 

【「博物館でお花見を」 来館案内】
会期    : 2026年3月10日(火)~4月5日(日)
開館時間  : 9時30分~17時
      ※金曜・土曜日は20時まで ※入館は閉館の30分前まで
休館日   : 月曜日
      ※ただし、3月30日(月)は開館
      ※本館7~10室、平成館考古展示室は4月7日(火)まで閉室します。
      ※東洋館8室は3月24日(火)~4月7日(火)まで閉室します。
観覧料   : 一般1,000円、大学生500円
      ※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料。
       入館の際に年齢のわかるものをご提示ください。
      ※障害者とその介護者1名は無料。
       入館の際に障害者手帳等をご提示ください。
      ※有料イベント等は別途料金が必要です。
交通    : JR上野駅公園口、鶯谷駅南口から徒歩10分
       東京メトロ上野駅・根津駅、京成電鉄京成上野駅から徒歩15分
お問合せ  : 050-5541-8600(ハローダイヤル)
ウェブサイト: https://www.tnm.jp/

※会期・開館日・開館時間・展示作品・展示期間、開催内容等については、今後の諸事情により変更する場合があります。詳しくは、当館ウェブサイトでご確認ください。

 

【東京国立博物館】プレスリリースより


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東京・上野公園|『第四十七回 上野東照宮 春のぼたん祭』2026年4月4日(土)~5月6日(水)開催のお知らせ

上野東照宮

“ジパング”“赤銅の輝”など希少品種や珍しい緑色の「ぼたん」など110種500株以上が春の苑内を彩ります。

上野東照宮(東京都台東区・上野恩賜公園内)では、2026年4月4日(土)から5月6日(水)までの期間、『上野東照宮 第四十七回 春のぼたん祭』を開催いたします。
同宮は、上野公園に鎮座し、徳川家康公・徳川吉宗公・徳川慶喜公をお祀りする神社です。

本催しは例年多くの方が訪れ、昨年は3万人超が来苑しました。

春のぼたん祭では、日本・中国・アメリカ・フランスなどで作出された110品種・500株以上のぼたんを、品種ごとに異なる花の移ろいとともにご鑑賞いただけます。赤やピンクなどの定番の花色のほか、黄色の希少品種も楽しめます。

新緑と春の陽気に包まれた苑内に広がる、日ごとに移り変わる花々の姿。
開花状況は公式Instagramにて毎日発信いたします。
 公式Instagram:https://www.instagram.com/utbotanen_official/

 

■第四十七回 上野東照宮 春のぼたん祭 開催概要
開催期間:2026年4月4日(土)~5月6日(水)※期間中無休
開苑時間:9:00~17:00(入苑締切)
入苑料:大人(中学生以上)1,000円、団体(15名以上)800円、会期入苑券2,500円、小学生以下無料
住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園9-88
TEL:03-3822-3575(ぼたん苑)
アクセス:JR上野駅 公園口より徒歩5分
京成電鉄京成上野駅 池之端口より徒歩5分
東京メトロ根津駅 2番出口より徒歩10分

 

[ジパング]
黄色の千重咲き品種で、香りも特徴のひとつです。

 

[赤銅の輝]
黄色に桃色がかった橙色の花弁で珍しい品種です。

 

■上野東照宮ぼたん苑 苑長より
春のぼたん祭開催に向け、一年を通してぼたんの手入れを行ってまいりました。
今年も元気な芽をつけており、皆様に美しい花をご覧いただけることと思います。
新緑や季節の花々とともに、春のぼたんをぜひお楽しみください。
上野東照宮ぼたん苑 苑長 小野晋吾

 

■上野東照宮ぼたん苑
上野東照宮ぼたん苑は、徳川家康公を御祭神とする上野東照宮の敷地内に、1980年4月、日中友好を記念し開苑しました。回遊形式の日本庭園にはぼたんが植栽され、現在は春に110品種500株、冬に40品種160株を栽培しています。また秋には、ダリア(別名:天竺牡丹)約100品種200株を展示し、季節ごとの花々をお楽しみいただけます。
東京都心にありながら緑豊かな上野の地で、江戸の風情とともにゆっくりとご鑑賞ください。
公式HP:https://uenobotanen.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/utbotanen_official/

 

【東照宮】プレスリリースより


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エネルギーってなんだろう? アートで感じる “見えない力” の企画展「Energy」開催

 

2026年3月28日(土) 〜5月10日(日) 上野・藝大アートプラザにて開催(入場無料)

小学館と東京藝術大学の協働事業として東京藝術大学美術学部構内(台東区・上野)で運営するギャラリー「藝大アートプラザ(https://artplaza.geidai.ac.jp/ )」。2026年3月28日(土) より企画展「Energy エネルギーってなんだろう?」を開催します。本展は、「エネルギー」をテーマに、東京藝術大学に所属または出身のアーティスト11名による新作を中心とした作品を展示・販売。入場無料・撮影も可能です。

2026年3月28日(土) 開催
企画展「Energy エネルギーってなんだろう?」

企画展「Energy」は、目に見えない「力」や「気配」、「熱量」など、広義のエネルギーをテーマとした企画展です。本展は、東京藝術大学に所属または出身のアーティスト11名による新作を中心に構成し、視覚・空間・身体を通してエナジーの存在を可視化・体感できる場を創出します。私たちが日々触れているが意識することの少ない「エナジー」を、アートによって感覚的・直感的に捉え直し、鑑賞者に「自分にとってのエネルギーとは何か」を問いかける機会を提供します。

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企画展開催告知ページ
https://artplaza.geidai.ac.jp/column/30044/

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■ 企画展概要
企画展名:企画展「Energy エネルギーってなんだろう?」
会場:藝大アートプラザ(東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学美術学部構内)
会期:2026年3月28日(土) 〜5月10日(日)  ※展示入れ替えなし
入場料:無料
営業時間:10:00-18:00
定休日:月曜 ※祝日の場合は営業、翌火曜日が休業
協賛:大塚製薬株式会社

※営業日時が変更になる場合がございます。最新情報は公式Webサイト・SNSをご確認ください

 

■ 出展作家(予定)
今井 完眞 / 太田剛気 / 柿沼美侑 / 片山穣 /  作田美智子 / 佐治真理子/ 瀬川祐美子 /村尾優華 / 藤田野々 / 山田雄貴 / 吉田果歩


藝大アートプラザ とは

トップアーティストを数多く輩出する、東京藝術大学(以下、藝大)の教職員、学生、卒業生の作品を展示販売するギャラリー「藝大アートプラザ」。藝大上野キャンパス構内において、一般の方々が、年間を通して自由に入場・見学することができる、貴重な場所のひとつです。小学館と藝大の協働事業として、2018年から運営をスタートしました。

現在は、1,2カ月ごとに異なるテーマの展示を開催。企画展には毎回10〜50名のアーティストが参加し、油画、日本画、彫刻、工芸、デザイン等、藝大ならではの多様な技法とアプローチで表現された作品が、一堂に会します。


2026年1月開催の企画展「藝大アートプラザ・アートアワード受賞者展 2026」展示風景
https://artplaza.geidai.ac.jp/column/29190/

 

店舗内には、器やアクセサリーなど生活に寄り添うアートを中心とした常設作品コーナー「LIFE WITH ART」を設置。藝大アーティストらが直接ドローイングを行った世界で一枚だけの「ドローイングTシャツ(通称ドロT)」も複数取り扱っています。藝大アートプラザは、入場無料。

写真撮影やSNSでのシェアも原則大歓迎。アートファンのみならず、どなたさまでも、気軽にアートに触れられる場所を目指しています。


常設コーナー「LIFE WITH ART」展示風景

 


ドローイングTシャツ 展示風景

 

2024年9月には公式オンラインショップ「うつわとTシャツの店」もオープン。藝大アーティストたちによる1点もののうつわやカトラリー、急須や茶碗などに加えて、オリジナルグッズも多数販売しています。


公式オンラインショップ「うつわとTシャツの店」
https://geidaiartplz.base.shop/

 

藝大アートプラザ基本情報

■ アクセス
最寄駅:JR上野駅(公園口)、鶯谷駅 下車徒歩約10分
東京メトロ千代田線・根津駅 下車徒歩約10分
東京メトロ日比谷線・上野駅 下車徒歩約15分
京成電鉄 京成上野駅 下車徒歩約15分
都営バス上26系統(亀戸〜上野公園)谷中バス停 下車徒歩約3分

※駐車場はございませんので、お車でのご来場はご遠慮ください

 
■ 公式SNSアカウント
Instagram:
https://www.instagram.com/geidai_art_plaza
X:
https://x.com/artplaza_geidai
Podcast(Spotify):
https://open.spotify.com/show/2FlkumYv9ScWy69UlBtqWy
Threads:
https://www.threads.net/@geidai_art_plaza

 
■ 2025年-2026年の展示
2025年1-3月企画展「藝大アートプラザ・アートアワード受賞者展 2025」
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/26551/
2025年3-5月 企画展「藝大動物園 Welcome to the art zoo!」
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/27319/
2025年5-7月 企画展「ドン・キホーテによろしく Chasing Windmills: Regards to Don Quixote」
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/27855/
2025年8-10月 企画展「藝大アートプラザ・アートアワード受賞者招待展」
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/27804/
2025年10-11月企画展「time after time〜時の軌跡〜」
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/28865/
2025年12-2026年1月企画展「Made in Art」
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/29525/

 
■ お問合せ
よくあるご質問はこちら
https://artplaza.geidai.ac.jp/qa/

 

【株式会社小学館】プレスリリースより


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【東京都美術館】「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」取材レポート。スウェーデン画家たちが自国のアイデンティティを示した黄金期をたどる

東京都美術館
カール・ラーション《カードゲームの支度》1901年(年記)

近年世界的に注目を集める、スウェーデン美術黄金期の絵画を本格的に紹介する日本初の展覧会「東京都美術館開館100周年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」が東京都美術館で開催されています。会期は2026年1月27日(火)から4月12日(日)まで。

※掲載作品はすべてスウェーデン国立美術館所蔵です。

「東京都美術館開館100周年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」展示風景、東京都美術館、2026年

岩礁が続く海岸線。雄大な森や湖。雪に覆われた厳しい冬の大地。あるいは、夏至祭に代表される伝統文化やウェルビーイングな暮らし――。今日、私たちが思い描く「スウェーデンらしさ」が同国出身の画家たちにより「再発見」されたのは、スウェーデン美術の黄金期といわれる1880年代から1915年頃にかけてのことでした。本展は、スウェーデン国立美術館の全面協力のもと、スウェーデン美術の黄金期の展開を約80点の絵画で体系的に紹介。自然と共に豊かに生きる北欧ならではの感性に迫るものです。

展示は全6章構成。第1章「スウェーデン近代絵画の夜明け」は、スウェーデン独自の芸術の確立を目指し、北欧の神話や民間伝承を主題とした最初の画家とされる、ニルス・ブロメールから始まります。

ニルス・ブロメール《草原の妖精たち》1850年(年記)

スウェーデンでは、1735年に他の北欧諸国に先駆けて王立素描アカデミー(のちに王立美術アカデミーに改称)が創設されました。フランスに倣った伝統的な美術教育が行われ、自国の歴史や神話が重要な主題として奨励されていましたが、19世紀半ば頃になると、フランスやドイツで新たな潮流となっていたロマン主義的理念の影響を強く受けるようになります。とりわけ風景画では、綿密な自然観に基づいて、その荒々しさと崇高さをドラマティックに描き出すドイツのデュッセルドルフの画家たちの作品が手本とされ、スウェーデンをはじめとする多くの北欧の画家たちが憧れをもって同地へ赴きました。

マルクス・ラーション《荒れ狂うボーヒュースレーンの海》1857年(年記)
エードヴァッド・バリ《夏の風景》1873年(年記)

こうした動向は、1850年にストックホルムで開催された北欧美術の展覧会が関係しています。同展には、デュッセルドルフ派に学んだノルウェー人画家たちが、ノルウェーの農民の生活やフィヨルドの雄大な景観を描いた作品を出品しました。それらはスウェーデン人画家たちの目に、外国の斬新な表現をまといつつも北欧の現実の世界に深く根差した芸術として映り、自国にも新しい固有の芸術を創造したいという思いを芽生えさせたのでした。

1870年代後半に入ると、アカデミーの時代遅れの教育法に不満を抱いていたスウェーデンの若い画家たちは、新しい表現や価値観と指導を求めてパリへ向かいました。当時のパリでは、従来の芸術の価値観を覆す印象派などの新しい表現が花開いていましたが、スウェーデン人画家の多くは、むしろ人間や自然のありのままの姿を写し取ろうとするレアリスムや自然主義的な表現に傾倒していきます。

ヒューゴ・サルムソン《落穂拾いの少女》1880年代初頭

第2章「パリをめざしてーフランス近代絵画との出合い」で紹介されるヒューゴ・サルムソン(1843-1894)は、フランスで研鑽を積んだ最初期のスウェーデン人画家であり、労働にいそしむ農民の姿を見つめたバルビゾン派やジュール・バスティアン=ルパージュ、ジュール・ブルトンらのレアリスム絵画を好んでいました。《落穂拾いの少女》を見れば、その影響が主題のみならず、即興的でラフな筆遣いによる自然描写にも顕著に表れていることがわかります。

展示風景、右はアンナ・ノードグレーン《車窓の女性》1877年(年記)
アーンシュト・ヨーセフソン《少年と手押し車》1880年

また、パリ滞在中に外光派に触れ、明るくみずみずしい色彩と光に満ちた作風を獲得した画家のひとりにアーンシュト・ヨーセフソン(1851-1906)がいます。1885年には、ヨーセフソンらを中心とする若い芸術家たちが、旧態依然とした王立美術アカデミーに改革を求める意見書を提出。決別の道を選んだ彼らは「オポネンテナ(反逆者たち)」と呼ばれ、1890年代以降のスウェーデン絵画の流れを先導していくことになります。

第3章「グレ=シュル=ロワンの芸術家村」では、戸外制作を重視するようになった北欧の芸術家たちによって、フランス各地で制作のコロニー(共同体)が形成されたことを紹介。1880年代、スウェーデン人画家たちが拠点のひとつとしたのは、パリの南東70キロメートルに位置する小さな村グレ=シュル=ロワンです。彼らはここで夏を過ごしながら、農民たちの日常の営みやロワン川沿いの牧歌的な情景などを捉えました。

カール・ノードシュトゥルム《グレ=シュル=ロワン》1885-1886年(年記)
ブリューノ・リリエフォッシュ《カケス》1886年(年記)
オスカル・ビュルク《スケーインの学校》1884年

スウェーデンの国民的画家カール・ラーション(1853-1919)もまた、無名だった時代に同地に転居して水彩と出合い、まばゆい光にあふれた軽やかな風景画に新たな表現の方向性を見出しています。

1880年代の終わり頃になると、フランスで制作していたスウェーデン画家たちの多くが帰郷し、自国のアイデンティティを示すべく、スウェーデンらしい芸術の創造を目指しました。

第4章「日常のかがやき―“スウェーデンらしい”暮らしのなかで」では、厳しくも豊かな自然や自らの家族、気の置けない仲間たち、あるいは日常にひそむ一瞬の喜びのような「かがやき」にモティーフを見いだし、親密で情緒あふれる表現で描き出していった画家たちの作品を取り上げています。

カール・ラーション《カードゲームの支度》1901年(年記)

なかでも「スウェーデンらしい暮らし」のイメージをかたち作ったのはラーションです。ラーションは、中部のダーラナ地方にある田舎町スンドボーンに構えた2階建ての家「リッラ・ヒットネース」に、同じく画家であった妻カーリンと7人の子どもたちと暮らしました。家族の用途に合わせて繰り返し改築を行っており、当時イギリスで流行したアーツ・アンド・クラフツ運動にも影響を受けつつ、さまざまな時代・様式の家具をうまく組み合わせ、カーリン自らデザインしたテキスタイルや刺繍などで室内を装飾。情熱をもって生活の総合芸術たる理想の家を作り上げていきました。

当時のスウェーデン社会では、職人の手仕事による「真に美しいもの」に囲まれた、質素でありながら快適な住居環境が人々の美意識を育み、よりよい社会の形成につながるという考え方が広まりつつあったといいます。こうした文化的背景のもとで、ラーションは自邸の室内装飾や、賑やかでのびのびとした生活の様子、季節行事などを収めた水彩画集『ある住まい(Ett hem)』を1899年に発刊。これが「スウェーデンらしさ」を象徴する理想的な家庭のイメージとして広く知られるようになったのです。

カール・ラーション《キッチン(『ある住まい』より)》1894–1899年

なお、24点の水彩画が収録されている『ある住まい』ですが、本展では作品保護のため、原画展示は東京、山口、名古屋の各会場で1点ずつとなっています。かわりに、特別制作された映像コンテンツによってさらに9点の水彩画を紹介。大画面で「リッラ・ヒットネース」に満ちた心温まる雰囲気を伝えています。

ブリューノ・リリエフォッシュ《そり遊び》1882年(年記)
ハンナ・パウリ《グランドピアノにて》1892年(年記)
展示風景、左からエルサ・バックルンド=セルスィング《コーヒー・タイム》1916年頃、エーヴァ・ボニエル《家政婦のブリッタ=マリーア・バンク(愛称ムッサ)》1890年

ラーションの友人であり、国際的に最も早く成功を収めたスウェーデン人画家のひとりであるアンデシュ・ソーン(1860-1920)もまた、パリから戻り、生まれ故郷であるダーラナ地方のモーラに定住しました。ダーラナ地方はスウェーデンの中でも特に歴史や伝統が息づく土地であり、ソーンは近代化の影で失われつつあった、ダーラナの伝統的な音楽や衣装といった民俗文化をたびたび主題にしています。素早い筆致で、そこに流れる一瞬の光や空気を逃さず鮮やかにとらえた作風が魅力であり、《編み物をするダーラナの少女コール=マルギット》は、今日までスウェーデンで最も愛され、繰り返し複製イメージが作られた作品として知られています。

アンデシュ・ソーン《編物をするダーラナの少女コール=マルギット》1901年(年記)
アンデシュ・ソーン《故郷の調べ》1920年(年記)

一方で、自らの精神世界やナショナリズムに結びついた北欧神話、民間伝承の視覚化といった、現実を超えた見えない世界に関心を寄せた画家たちに焦点を当てるのが第5章「現実のかなたへ―見えない世界を描く」です。

アウグスト・マルムストゥルム《インゲボリの嘆き(エサイアス・テグネール『フリッティオフ物語』より)》 1887年頃

スウェーデンの童話集『トムテとトロルといっしょ(Bland tomtar och troll)』の挿絵で有名なヨン・バウエル(1882-1918)は、トロルや森の妖精が登場する北欧民話を主題とした幻想的な世界観で愛された挿絵画家です。抑制された色彩で描かれた、まるで意思を持つかのような薄暗い森の表現、不気味さの中に哀愁やユーモアを帯びたトロルの姿は、神秘性をたたえて自然への畏敬の念を強く印象づけます。

ヨン・バウエル《扉を開けたラッブモール》1913年以降
カール=フレードリック・ヒル《馬車のいる荒地の風景》1878年

ひときわ特異なのは、19世紀スウェーデンを代表する劇作家、文筆家のアウグスト・ストリンドバリ(1849-1912)です。ストリンドバリが独学で絵画制作に没頭したのは、生涯のうちごく限られた期間であり、それは戯曲創作の不振や家庭内での不和、オカルティズムや化学実験への傾倒など、精神的に不安定であった時期と重なります。ペインティングナイフを用いて、制作過程での偶然性や無意識から浮かび上がるイメージを最大限に生かす独創的な表現で、自身の心境までも見る者の心理に直接訴えかける風景を生み出しました。

アウグスト・ストリンドバリ《ワンダーランド》1894年(年記)

第6章「自然とともにー新たなスウェーデン絵画の創造」は本展のハイライトです。かつては「描くべきもののない国」とされたスウェーデンでしたが、1890年代以降、豊かな森林や湖、岩礁の続く海岸線、雪に覆われた冬の大地といったスウェーデンならではの自然が画家たちによってあらためて「発見」され、それらを描くにふさわしい表現方法が模索されました。

オーロフ・アルボレーリウス《ヴェストマンランド地方、エンゲルスバリの湖畔の眺め》1893年(年記)
ゴットフリード・カルステーニウス《群島の日没》1907年

たとえば、グスタヴ・フィエースタード(1868-1948)はスウェーデン中西部ヴァルムランド地方のラッケン湖畔に定住し、生涯を通じて冬の情景を描き続けた画家です。《冬の月明かり》は、地面や針葉樹を覆う、もこもこと丸みを帯びた雪の量感たっぷりな装飾的表現が特徴の作品。小さな点や線をリズミカルに重ね、面としての統一感をもたせるような独自の点描が生み出す光の効果が、一面の銀世界にフィエースタードらしい神秘的で静謐な雰囲気を与えています。

グスタヴ・フィエースタード《冬の月明かり》1895年(年記)

とりわけこの時期の風景画では、画題や技法の探求にとどまらず、風景を通して感情や雰囲気を表現することが重視されました。その役割を担ったのは、1880年代の作品に見られた燦燦と輝く陽光の代わりに登場した、黄昏時や夜明けの淡く繊細な光――夏の夜であれば、長い時間続く薄明りや夜を包む青い光が叙情をたたえて、スウェーデンの豊かな自然の風景を照らすようになったのです。のちに「ナショナル・ロマン主義」と呼ばれるこうした芸術潮流により、他国の美術には見られないスウェーデンらしい絵画が生み出されていきました。

オット・ヘッセルボム《夏の夜(習作)》1900年頃

パリ滞在時からさまざまな労働環境で働く馬に強い関心を寄せていたニルス・クルーゲル(1858-1930)は、スウェーデン帰国後も故郷カルマルに近いウーランド島で、放牧された馬や牛などの家畜が憩う姿を繰り返し描きました。晩年のファン・ゴッホから強い影響を受けており、黄昏時の空気と光を情感豊かに捉えた《夜の訪れ》でも、画面の半分を占める青い光が、ファン・ゴッホ的な短いストロークの描線で表現されています。よく観察すれば、青い光は空を満たすだけでなく、草を食む馬の身体や大地にも降り注いでおり、何気ない風景に壮大で幻想的な雰囲気を生み出しています。

展示風景、右はニルス・クルーゲル《夜の訪れ》1904年(年記)

なお、本展の音声ガイド(有料)には、同館初の試みとしてスペシャルトラックに「スロールッキング」が取り入れられています。スウェーデン国立美術館の教育プログラムでも実践されている鑑賞プログラムであり、1つの作品をじっくりと観察し、問いを重ねるプロセスを通じて、作品をより深く味わうことができますので、来場の際はぜひ忘れずにチェックしてみてください。

「東京都美術館開館100周年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」概要

会場 東京都美術館
会期 2026年1月27日(火)―4月12日(日)
開室時間 9:30~17:30
※金曜日は20:00まで ※入室は閉室の30分前まで
休室日 月曜日、2月24日(火)
※ただし2月23日(月・祝)は開室
観覧料 一般 2,300円、大学・専門学校生 1,300円、65歳以上 1,600円
※18歳以下、高校生以下無料。
※1月27日(火)– 2月20日(金)までの平日のみ、大学・専門学校生は無料。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料。
※18歳以下、高校生、大学・専門学校生、65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください。
主催 東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、NHK、NHKプロモーション、東京新聞
お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト https://swedishpainting2026.jp
公式X @swedish2026
公式Instagram @swedish2026

※記事の内容は取材時点のものです。最新情報は展覧会公式サイト等でご確認ください。


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東京都美術館開館100周年記念「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」チケット情報解禁!お得な平日限定チケット、“幸せを運ぶダーラナホース”をモチーフにしたオリジナルグッズ付きチケットも登場!

東京都美術館

東京都美術館(東京・上野公園)にて、2026年1月27日(火)から4月12日(日)まで、「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」を開催します。
11月28日(金)10:00より、平日限定のお得なチケットや、展覧会オリジナルグッズ付きチケットを販売します。なくなり次第終了となりますのでお見逃しなく!

 

平日限定チケット

❖【平日限定】前売ペアチケット
一般前売券が2枚組でお得なチケットです。
通常の前売券より200円お得(通常券ご購入より600円お得)にご購入いただけます。

販売価格:4,000円(税込)
販売期間:11月28日(金)10:00~なくなり次第終了
販売場所:ARTPASSなど各プレイガイドで販売

※一般前売券(平日のみ使用可能)2枚のセットチケットです。
※ご購入いただけるのは、1名様1セットまでとなります。
※本チケットは、平日のみ使用できるチケットとなります。おひとりで、異なる日付に使用することも可能です。

❖【平日限定】 音声ガイド付きチケット 
本展音声ガイドのナビゲーターは、NHKの番組「世界はほしいモノにあふれてる」のMCとして、北欧のアイテムや文化の魅力に触れてきたJUJUさん。
声優・日野聡さんのナレーションとともに、スウェーデン絵画の魅力に迫ります!
一般前売券1枚と音声ガイド引換券1枚がセットになったお得なチケットです。

【JUJUプロフィール】
2004年メジャーデビュー。18歳で単身渡ったNew Yorkで、JAZZ/HIP HOP/CLUB MUSIC/SOULなど、様々な音楽カルチャーに触れてシンガーとしてのキャリアをスタートする。「奇跡を望むなら…」「やさしさで溢れるように」など数多くのヒット曲をリリースしながら、邦楽カヴァー・アルバム『Request』シリーズやジャズ・アルバム『DELICIOUS』シリーズなど、歌で”物語”を伝える歌手として、ジャンル・洋邦・世代を超えて名曲を歌い継ぐライフワークも注目を集める。2026年春には洋楽カヴァーアルバム「昭和洋楽 純喫茶JUJU『時間旅行』produced by 松任谷正隆」をリリースし、6月からはアルバムを携えた全国ホールツアー「純喫茶JUJU『時間旅行』演出:松任谷正隆」を開催。

販売価格:2,700円(税込)
販売期間:11月28日(金)10:00~なくなり次第終了
販売場所:ローソンチケットで限定販売
※一般前売券1枚と音声ガイド引換券1枚(ともに平日のみ使用可能)のセットチケットです。
※ご購入いただけるのは、1名様1枚までとなります。
※音声ガイドは本展の開室日・開室期間に限り、会場入り口にて貸し出しとなります。アプリ版は使用できません。

 

グッズセットチケット

❖オリジナルサウナハット付きチケット
絵画鑑賞は、心が「整う」贅沢な時間。そんな「整う」体験を深める、オリジナルサウナハット付きチケットです。上質な今治タオルを使用したハットには、スウェーデンの伝統工芸品であり「幸せを運ぶ馬」とも呼ばれる「ダーラナホース(Dalahäst)」の刺繍をあしらいました。スウェーデンではサウナを「バストゥ(Bastu)」と呼び、心身をリセットする大切な時間だそうです。来たる午年(うまどし)、幸せを運ぶダーラナホースとともに、幸運なスタートを!

・男女兼用(フリーサイズ)
・素材:今治ブランド取得、綿100%
抗菌防臭加工生地(SEKマーク認証)
・製造国:日本

販売価格:7,000円(税込)
販売期間:11月28日(金)10:00~なくなり次第終了
販売場所:ローソンチケットで限定販売
※予定枚数に達し次第、販売を終了いたします。
※画像はイメージです。実際の商品とは異なる場合があります。
※オリジナルサウナハットは、本展の開室日・開室時間に限り、会場内特設ショップでの引き換えとなります。
※グッズセットチケット限定カラー(ネイビー)でのご用意です。

 

❖オリジナルコスチュームキューピー付きチケット
スウェーデンの公式民族衣装をまとった、オリジナルコスチュームキューピー付きチケットです。青いワンピースに黄色いエプロン、白い帽子が特徴。まさに100%スウェーデン!スウェーデンの魅力を詰め込んだ可愛らしい本展限定のキューピーです。

・本体サイズ:約 W27 × H36 × D16 mm
・素材:本体 / ATBC-PVC、生地 / ポリエステル
 ストラップ /ポリエステル 鉄 真鍮
・製造国:日本

販売価格:3,200円(税込)
販売期間:11月28日(金)10:00~なくなり次第終了
販売場所:セブンチケットで限定販売
※予定枚数に達し次第、販売を終了いたします。
※画像はイメージです。実際の商品とは異なる場合があります。
※オリジナルコスチュームキューピーは、本展の開室日・開室時間に限り、会場内特設ショップでの引き換えとなります。
※グッズセットチケット限定ストラップカラー(オレンジ)でのご用意です。

 

購入方法

●公式チケット ARTPASS

●電子チケット「アソビュー!」
※入場時、お客様のスマートフォンで入場手続きを行います。印刷したチケット、画面のスクリーンショット等ではご入場いただけません。

●電子チケット「スマチケ」
※入場時、お客様のスマートフォンで入場手続きを行います。印刷したチケット、画面のスクリーンショット等ではご入場いただけません。
※スマチケのご利用にはイープラスアプリ(無料)のインストールが必要です。推奨環境をご確認のうえ、ご利用ください。
スマチケ購入方法:https://eplus.jp/sf/guide/spticket

 

◎下記各種プレイガイドで購入の場合、コンビニ店頭での紙チケット発券が必要です。支払履歴やチケットスクリーンショット提示ではご入場いただけません。
手数料、販売終了時期については、各販売先のサイトでご確認の上、お買い求めください。

セブンチケット
店頭販売:セブン-イレブン店頭(店内マルチコピー機)
店頭購入方法:http://7ticket.jp/go/i000008

ローソンチケット
Lコード:34607
店頭販売:ローソン・ミニストップ店内Loppi
店頭購入方法:https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=391437

e+(イープラス)
店頭販売:ファミリーマート店頭(店内マルチコピー機)
店頭購入方法:https://support-qa.eplus.jp/hc/ja/articles/6638367888665

チケットぴあ
Pコード:995-747
店頭販売:セブン-イレブン店頭(店内マルチコピー機)
店頭購入方法:https://t.pia.jp/guide/sej-t.jsp

Boo-Wooチケット

CNプレイガイド
店頭販売:ファミリーマート店頭(店内マルチコピー機)
店頭購入方法:http://www.cnplayguide.com/familymart/

●東京都美術館
前売券は東京都美術館ミュージアムショップにて販売します。
会期中の通常券は、東京都美術館のチケットカウンターにて販売します。
混雑時はご購入からご入場まで時間がかかる場合があります。

 

【展覧会概要】
ヨーロッパ北部、スカンディナヴィア半島に位置する国スウェーデン。本展は近年世界的に注目を集める、スウェーデン美術黄金期の絵画を本格的に紹介する展覧会です。
スウェーデンでは、若い世代の芸術家たちが1880年頃からフランスで学び始め、人間や自然をありのままに表現するレアリスムに傾倒しました。彼らはやがて故郷へ帰ると、自国のアイデンティティを示すべくスウェーデンらしい芸術の創造をめざし、自然や身近な人々、あるいは日常にひそむ輝きを、親密で情緒あふれる表現で描き出しました。
本展はスウェーデン国立美術館の全面協力のもと、19世紀末から20世紀にかけてのスウェーデンで生み出された魅力的な絵画をとおして、自然と共に豊かに生きる北欧ならではの感性に迫ります。

 

【開催概要】
展覧会名:東京都美術館開館100周年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき
会期:2026年 1月27日(火)~4月12日(日)
会場:東京都美術館 企画展示室
休室日:月曜日、2月24日(火) ※ただし、2月23日(月・祝)は開室
開室時間:9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30 分前まで)

主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、NHK、NHKプロモーション、東京新聞
協賛:DNP大日本印刷 後援:スウェーデン大使館 特別協力:スウェーデン国立美術館
協力:全日本空輸、ルフトハンザ カーゴ AG 企画協力:S2

観覧料:11月28日(金) チケット販売開始予定
一般2,300円(2,100円)、大学・専門学校生1,300円(1,100円)、65歳以上1,600円(1,400円)
18歳以下、高校生以下無料
※金額は税込
※( )内は前売料金 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
※18歳以下、高校生、大学・専門学校生、65 歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください
※1月27日(火)~2月20日(金)までの平日のみ、大学・専門学校生は無料

お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)

※会期・開室時間・休室日等は変更になる場合がございます。
最新情報は展覧会公式サイトでご確認ください。

展覧会公式サイト:https://swedishpainting2026.jp
展覧会公式X・Instagram:@swedish2026

【巡回情報】
山口県立美術館 2026年4月28日(火)~ 6月21日(日)(予定)
愛知県美術館 2026年 7月9日(木)~10月4日(日)(予定)

※本展は「日本・スウェーデン文化科学交流年2026/The Swedish Embassy Year of Cultural and ScientificCooperation in Japan 2026」の事業です。

 

【スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき 広報事務局】プレスリリースより


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2026年から3年連続シリーズ。 東京藝大で初の“体験型展覧会”開催決定! 「藝大式 美術の“ミカタ”―この夏、藝大生になる―」

東京藝術大学大学美術館

会場:東京藝術大学大学美術館
会期:2026年7月24日(金)~9月23日(水・祝)

この度、東京藝術大学大学美術館(東京・上野公園)は、2026年7月24日(金)から9月23日(水・祝)まで、「藝大式 美術の“ミカタ”―この夏、藝大生になる―」を開催する運びとなりました。
わが国唯一の国立の総合芸術大学である「東京藝術大学」は、明治20年(1887年)創立の東京美術学校、東京音楽学校を前身とし、約140年の歴史の中、芸術の教育と研究の中枢として、優れた芸術家、研究者を数多く輩出してきました。全国的な知名度を誇る同大学ですが、具体的にどのような大学でどんな学生が集う場所なのかについては、一般には知られておらず、近年では『最後の秘境  東京藝大―天才たちのカオスな日常』(2016年、新潮社)がベストセラーになったように、逆に関心がもたれています。

 

東京藝大で、芸術教育を疑似体験ー。
本展覧会は、2026年~2028年の3年に渡って毎夏に開催するシリーズ企画「藝大式  美術の“ミカタ”」です。東京藝大に関係する様々なテーマで構成され、現役の教授・講師陣が企画する講義形式の展示を体験しながら芸術作品を鑑賞する初めての試みとなります。
第一回目となる2026年の展示では、東京藝大のコレクションを中心に、美術の歴史、実技、表現、鑑賞、素材、保存修復など、様々な角度から「美術」にアプローチします。また会場には気軽に参加できるワークショップなども併設し、こどもから大人まで、わかりやすく楽しみながら「講義」を「履修」できる展示を予定しています。
大学キャンパスにある美術館で、ご来場者のみなさま一人ひとりが「藝大生」を疑似体験し、美術の奥深さや楽しみ方を学んでいただく機会になります。
東京藝大が総力を挙げて取り組む新しい視点の展覧会「藝大式  美術の“ミカタ”―この夏、藝大生になる―」展の第一弾は、2026年夏開催です。どうぞご期待ください。

 

【開催概要】
展覧会名:藝大式 美術の“ミカタ”―この夏、藝大生になる―
会  期:2026年7月24日(金)~9月23日(水・祝)※予定
会  場:東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2、3、4[東京・上野公園]
    [所在地]〒110-0007 東京都台東区上野公園12-8
主  催:東京藝術大学、読売新聞社
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
東京藝術大学大学美術館公式サイト:https://museum.geidai.ac.jp
公式サイト:準備中
※詳細は決定し次第、公式サイト等でお知らせします。

 

【本展覧会に参加する教員】※五十音順
牛島大悟(先端芸術表現科先端芸術表現専攻)
岡田 靖(文化財保存学専攻)
熊澤 弘(大学美術館)
佐藤直樹(芸術学科芸術学専攻)
高島圭史(絵画科日本画専攻)
田口智子・倪雪(未来創造継承センター)
古田 亮(大学美術館・総合監修)
丸山素直(デザイン科デザイン専攻)
三井田盛一郎(絵画科油画専攻(版画))
宮本武典(絵画科油画専攻)
村上 敬(大学美術館)

 

[展示予定作品]


小倉遊亀「径」1966年 東京藝術大学所蔵


黒田清輝「トゥルプ博士の解剖講義」1888年 東京藝術大学所蔵
レンブラント・ファン・レイン原作


右)信太司「快慶作大日如来坐像による木彫仏像技法研究」1987年
東京藝術大学所蔵
左)快慶・安阿弥「大日如来坐像」鎌倉時代/12世紀末-13世紀初
東京藝術大学所蔵


東京藝術大学(外観)

 

[東京藝術大学とはー]
東京藝術大学は、日本で唯一の国立の芸術総合大学です。明治20年(1887年)創立の東京美術学校(現在の美術学部)と東京音楽学校(現在の音楽学部)を前身とし、昭和24年5月に設置され、美術学部(絵画科・彫刻科・工芸科・建築科・芸術学科)、音楽学部(作曲科・声楽科・器楽科・指揮科・楽理科)の2学部10学科と附属図書館が置かれました。
その後何度かにわたって学部の拡充改組が行われ、現在は美術学部(絵画科・彫刻科・工芸科・デザイン科・建築科・先端芸術表現科・芸術学科)、音楽学部(作曲科・声楽科・器楽科・指揮科・邦楽科・楽理科・音楽環境創造科)の2学部14学科と、附属図書館、大学美術館、演奏芸術センター等の施設で構成されています。
上野公園内のほか、茨城県取手市、神奈川県横浜市、足立区千住にもキャンパスがあります。創立から約140年間、芸術の教育と研究の中心にあり、たくさんの優れた芸術家や芸術分野の研究者や教育者を輩出しています。

 

【「藝大式 美術の“ミカタ”」事務局】プレスリリースより


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福岡発・クリスマスアドベント11月19日東京・上野公園で初開催

累計1,200万人が訪れた福岡のクリスマスアドベントついに東京に

場所:上野恩賜公園 袴腰広場
日程:2025年 11/19 (水)-12/25(木) 営業時間:全日11:00-22:30
11/19 (水) 18:00点灯式開催 サプライズゲスト登壇

公式サイト:https://christmas-advent.jp/ueno/

福岡の冬を彩る風物詩「クリスマスアドベント」は、今年も11月1日(土)より福岡市内各所でスタートしました。累計約1,200万人の来場者数を誇る本イベントは、光・音楽・芸術を融合させた「五感で楽しむクリスマス」として、世代や国境を超えて多くの人々に愛されています。そして2025年11月19日(水)、いよいよ東京・上野恩賜公園 袴腰広場に初開催いたします。18時からの点灯式には福岡県知事や台東区長、上野観光連盟理事長、女性ボーカルユニット「Luminous(ルミナス)」テノール歌手工藤和真らが登壇し、光と音に包まれる華やかなセレモニーが行われます。

日時:2025年11月19日 (水)
場所:上野恩賜公園 袴腰広場
登壇者:福岡県知事 服部誠太郎氏、台東区区長 服部 征夫氏、上野観光連盟 理事長 長岡信裕氏、総合プロデューサー 佐伯岳大、女性ボーカルユニット「Luminous(ルミナス)」テノール歌手工藤和真

 

■光・音・芸術が紡ぐ、未来へ受け継がれるクリスマス文化

これまで日本のクリスマスイベントは、イルミネーションを「見る」、マーケットで「食べる」といった消費型の体験が中心でした。
私たちは東京での開催を通じ、街全体を劇場に変える“体験型の文化”を創出します。目指すのは「イベント」ではなく「文化」。
光・音・芸術の三本柱が融合することで、人々は五感を通じて愛・喜び・安らぎ・希望といった幸福を感じ取ります。
その幸福感は利他の心や共感となって広がり、街全体に“幸せの連鎖”を生み出します。2030年には、ドイツ・シュトゥットガルトのクリスマスマーケット(約280店舗)を超える、 世界最大規模・300店舗での開催を目指しています。福岡から東京、そして世界へ。
今、人々が安心や希望を求める時代にこそ、街が愛と光に包まれ「世界一幸せなクリスマス」を届けていきます。

 

■見どころ【光】幅5Mの巨大サンタ・クリスマスツリーが灯す“冬の新名所”

幅5Mの巨大サンタ

東京のクリスマスイルミネーションの新スポットとして注目を集める上野公園。その中心には、横5M、高さ3Mの巨大サンタクロース登場します。無数のイルミネーションが木々を包み込み、公園全体が幻想的な光の世界に変わります。昼は木々の緑と澄んだ青空の中でサンタが、自然と調和したフォトスポットとして来場者を迎えます。夜になると一転、無数の光が公園を包み込み、ロマンチックで幻想的な雰囲気が広がります。季節の移ろいとともに変化する上野公園の景色が、冬の東京に新しい物語を添えています。

 

■見どころ【音】毎日開催されるアーティストの生LIVE (無料)

Luminous
工藤和真
松原凜子

音楽祭のステージでは、期間中毎日多彩なアーティストが登場し、クラシックとポップスが響き合う特別な夜が繰り広げられます。オープニングを飾るのは、音楽大学出身の女性ボーカルユニット「Luminous(ルミナス)」。その名の通り“光を発する”ような歌声で、クラシックからポップスまでを華やかに彩ります。続いて、世界的なオペラコンクールで受賞を重ねる若手テノール・工藤和真が登場。澄んだ響きと情熱的な表現で観客を魅了します。そして12月14日 (日)からは、「レ・ゼラブル」エポニーヌ役や「ミス・サイゴン」エレン役など、数々の名作ミュージカルで高い評価を得ているミュージカル女優で歌手の松原凜子が特別出演。舞台で培った圧倒的な表現力とクリアな歌声で、冬の夜に感動のひとときを届けます。

 

■見どころ【芸術】新生アーティスト鳥越一樹による、幅6Mの巨大壁画が登場

幅6メートルと3メートルの巨大壁画が会場に登場。荒々しい筆致と独自技法「beyond stroke」で知られる福岡出身のアーティスト・鳥越一輝が手がけ、見る者の感情を揺さぶる圧倒的なエネルギーで空間を包み込みます。前衛美術「九州派」の精神を受け継ぐ作品としても注目されています。

鳥越一輝
1986年福岡県生まれ。日本デザイナー学院九州校卒業。荒々しく画面と格闘するような抽象表現で知られる。人間の感情や存在の奥底に迫るため、筆致の限界を超える独自手法「beyond stroke」を確立。その激烈な表現は、かつて福岡で生まれた前衛美術集団「九州派」の精神をも想起させる。

 

■その他の見どころ【飲食】
東京上野限定のマグカップ登場!  毎年福岡で行列ができるおいしいグルメが勢揃い

東京上野限定マグカップ(11/28〜)

会場を彩るのは、心まで温まる本格グルメの数々。今年は、福岡で人気を集めた12店舗が東京に集結し、本場の味を堪能できます。目玉は毎年福岡で行列ができる名物クリスマスアドベント公式キャラクター「さんちゃん」の人形焼き、粗挽きの豚肉を絶妙に配合し、パリッとはじける皮と芳ばしい旨みが魅力の「ぐるぐるソーセージ」。さらに、寒い夜には東京限定マグで味わう濃厚ホットチョコレートを。とろける口あたりと深いカカオの香りが、冬のひとときを優しく包みます。
※東京限定マグカップは11/28 (金)から発売開始

ぐるぐるソーセージ
東京限定マグで味わう濃厚ホットチョコレート
クリスマスアドベント公式キャラクター「さんちゃん」の人形焼き

 

■見どころ【物販】
限定の冬を彩る本場ヨーロッパ直輸入の雑貨・職人技のクラフトアイテム
「スノードーム」・「キャンドルホルダー」

スノードーム
キャンドルホルダー

会場では、冬を彩るクラフトアイテムにも注目です。ひとつは、オーストリアの純度の高い水で作られたスノードーム。透明な水と繊細な雪の粉にこだわり、ゆっくりと舞う雪が幻想的な世界を生み出します。眺めるだけで心が和む、冬の情景を閉じ込めた癒しのアイテムです。さらに、ドイツの伝統技術で作られたクレイ細工のキャンドルホルダーも登場。色とりどりの粘土を重ねて模様を作り、灯りをともすと絵柄が浮かび上がる職人技の逸品です。キャンドルの柔らかな光がテーブルや窓辺を包み込み、ヨーロッパの冬市を思わせる温もりある雰囲気を演出します。どちらも、自分へのご褒美や大切な人へのギフトにぴったりです。

 

■運営会社概要
クリスマスアドベント事務局
企画・運営:企画・運営:株式会社Mr.Weihnachtsmann
クリスマスアドベント2025 東京上野公式HP
https://christmas-advent.jp/ueno/

 

【株式会社Mr.Weihnachtsmann】プレスリリースより


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【一葉記念館】特別展「一葉が暮らした下谷龍泉寺町」取材レポート。名作「たけくらべ」を生んだ創作の転換点をたどる

台東区立一葉記念館

 

台東区立一葉記念館では、代表作「たけくらべ」の舞台にもなった、下谷龍泉寺町(現・竜泉)での樋口一葉の暮らしを紹介する特別展「一葉が暮らした下谷龍泉寺町」が開催中です。会期は令和7年10月25日(土)から12月21日(日)まで。

台東区立一葉記念館
■台東区立 一葉記念館
明治期の傑出した女流作家・樋口一葉の文学業績を永く後世に遺すべく集まった有志らの尽力により、昭和36年(1961)に日本初となる女性作家の単独文学館として開館。一葉が新五千円札の肖像画に選ばれたことを契機に、平成18年(2006)に老朽化した旧館をリニューアル。建築家・柳澤孝彦設計によるデザインの美しさも見どころとなっています。館内には「たけくらべ」の未定稿をはじめ、書簡、和歌短冊といった、一葉の創作活動や暮らしぶりを伝える貴重な資料が多数収蔵・展示されています。

〈奇跡の14か月〉の糧となった、下谷龍泉寺町の生活体験

樋口一葉(本名:奈津)は明治5年(1872)生まれ、当時の中流家庭の出身です。幼い頃から才気にあふれ、14歳で中島歌子の歌塾「萩の舎」に入り、古典や和歌、書を学びました。

明治22年、病没した父が遺した多額の負債を抱え、わずか17歳で戸主として母たき・妹くにを支える苦しい生活を余儀なくされます。新聞記者兼作家の半井桃水に師事し、明治25年に文芸雑誌『武蔵野』に掲載した「闇桜」で小説家デビュー。原稿料で家族を養おうとしますが、窮乏から脱することは叶わず、明治26年7月、閑静な本郷菊坂町から吉原遊郭近くの下谷龍泉寺町368番町に転居し、荒物(※日用品)駄菓子屋を開業。千束稲荷の祭礼や酉の市など地域の年中行事の熱気に触れ、遊郭に出入りする人々を観察しながら日々を過ごします。

結局、商売は軌道に乗らず、わずか9か月余りで本郷丸山福山町へ移り住むことになりましたが、そこから執筆活動に専念し、下谷龍泉寺町での生活体験に取材した「たけくらべ」や「にごりえ」、「十三夜」など傑作小説を次々に発表。のちに〈奇跡の14か月〉と評されます。森鷗外や幸田露伴らに絶賛され、執筆依頼も相次ぎますが、明治29年(1896)、肺結核のため24歳の若さでこの世を去ります。

展示風景

特別展「一葉が暮らした下谷龍泉寺町」は、一葉が作家として才能を開花させる土壌となった下谷龍泉寺町の地域性を紹介し、彼女がここでどのように暮らし、何を見て、何を学んだのかをひも解くものです。

一葉が暮らした貧しい長屋街

展示室に入ると、綿密な時代考証と聞き取り調査にもとづき再現された、当時の下谷龍泉寺町の模型が来場者を迎えます。中央には一葉が暮らしていた二軒長屋があり、そこからまっすぐ伸びる大音寺通り(現・茶屋町通り)の先に見えるのは、吉原遊郭との境界を示す「お歯黒どぶ」の石垣と非常門。歩いて数分ほどの近さです。

「明治26年頃の下谷龍泉寺町」昭和36年(1961)/考証:上島金太郎他
「明治26年頃の下谷龍泉寺町」昭和36年(1961)/考証:上島金太郎他
「お歯ぐろ溝に燈火うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらなひて(中略)三嶋神社の角をまがりてよりこれぞと見ゆる大厦(いへ)もなく、かたぶく軒端の十軒長屋二十軒長や……」(「たけくらべ」冒頭より)

現代語訳:お歯黒どぶにまで灯りが映る三階建ての遊郭の騒ぎが、手に取るように聞こえてくる。朝夕の区別がない車の往来の多さに、計り知れない栄華があることが伺える。(中略)しかし、三嶋神社の角を曲がって進むと、目立つような大きな屋敷は見当たらず、傾いた軒の長屋が十軒、二十軒並んでいる。

■「此家ハ下谷よりよし原がよひの只一筋道にて 夕がたよりとゞろく車の音飛びちがふ燈火の光り たとへん詞になし」(日記「塵之中」より)

現代語訳:この家は下谷から吉原へ通じるただ一本の道沿いにあり、夕方になると人力車の音が響き、明かりがあちこちに揺れている。その様子は言葉でたとえようがないほどだ。

三島神社から吉原遊郭へ繋がる大音寺通りは、吉原通いの人力車が行き交う主要なルートでした。一葉の残した言葉と模型を合わせて眺めると、吉原の華やかな灯りや三階建て妓楼の賑わい、絶え間ない車の往来と、そのすぐ近くの粗末な長屋街という、強い対比が鮮明に立ち上がってきます。

三浦宏「下谷竜泉寺町 一葉旧居」昭和50年代
二軒長屋の隣は人力車の車宿として使われていました。
樋口一葉自筆 西村釧之助宛書簡、明治26年7月9日
転居の前、一葉が商いを始めるための融資について問い合わせた手紙。

明治時代の吉原の姿――仁和賀は子供たちも熱中

「たけくらべ」は、下谷龍泉寺町界隈と吉原遊郭を舞台に、いずれ僧侶となる信如と、遊女となる美登利、そしてその幼馴染・正太郎の淡い恋心や大人に近づいていく葛藤を、季節の行事を背景に情緒豊かに描いた作品です。

物語は千束稲荷の祭礼2日前の8月18日に始まり、三の酉の後、11月末から12月初め頃に終わりますが、それは一葉が下谷龍泉寺町で過ごした期間と重なります。一葉自身の生活体験が作品に色濃く反映されているのは明らかで、登場人物も多くは実在の人物をモデルにしていたといわれます。

明治時代の吉原の写真資料

今にも喧騒が伝わってきそうな錦絵「新吉原角街稲本樓ヨリ仲之街仁和賀一覧之図」で描かれているのは、作中にも登場する秋の仁和賀(にわか)。街頭の屋台で芸者衆が即興芝居を披露する行事です。吉原では春の仲之町桜(夜桜)、夏の玉菊灯篭、秋の仁和賀が吉原三景物として人気を集めており、一葉はこれらを作品に取り入れることで四季の移ろいを美しく表現しました。

上:落合芳幾「新吉原角街稲本樓ヨリ仲之街仁和賀一覧之図」明治2年(1869)
下:楊州周延「新吉原俄の賑ひ」明治12年(1879)

また作中では、吉原の空気にすっかり染まった訳知り顔の子どもたちが、仁和賀の時期になると芸者の真似をし始める様子が描かれていますが、一葉はその上達の早さを「孟子の母も驚くだろう」と半ば呆れを滲ませるように記しています。こうしたリアルな所感が盛り込まれるのも、実際の生活者であった一葉ならではと言えるでしょう。

一葉は吉原を外から眺めるだけでなく、実際に足を運ぶこともあったといいます。仕事を斡旋してくれた引手茶屋の女中頭から廓内の事情を聞いたり、玉菊灯篭を見物したり、廓内を流す新内節の女大夫の年齢・服装・佇まいまで細かく書きとめたり……。そうした一つひとつの取材が、のちの『たけくらべ』を形づくっていったのです。

荒物駄菓子屋で試行錯誤する日々――ときには愚痴をこぼすことも

瀧澤康裕「仕入れ帰りの一葉」昭和59年(1984)

ひときわ目を引く一葉の肖像画は、日記「塵之中」にある明治26年(1893)8月6日の記述「六日、晴れ。店を開く、(略)今宵はじめて荷をせをふ、中々に重きものなり……」から着想を得たとされています。8月6日は店の開店日であり、当初ははたき、石鹸、たわし、浅草紙などの雑貨を販売していました。すぐにそれだけでは商売にならないことを察し、菓子卸売業を営む友人の父を頼り、めんこ、風船、絵草紙といった玩具や駄菓子の扱いも開始。集まった子供たちとも親しく接する日々を送りました。

樋口一葉自筆 仕入帳、明治26年(1893)9月1日~11月23日

夏の暑さの中、転居先探しに下駄か草履で一日20kmを歩き回るほど元気溌剌な一葉でも、商いの目まぐるしさは堪えたようで、手紙や日記にはさまざまな愚痴が残されています。たとえば、友人・野々宮起久子から故郷の千葉県多古町へ保養に誘われた一葉は、

■「せめては三日がほどを塵外にのがれ度と願ひながら(中略)厘毛のあらそひに寸の暇もなく火宅のやどにうごめき居候次第御笑い可被下候」

現代語訳:せめて三日でもいいから、この煩わしい俗世の外へ逃れたいと願っているのですが、些細な問題事が絶えず起こり、少しの暇もなく、苦しい生活環境でもがいているありさまです。どうか笑ってやってください。

と、返事の手紙の中で自身の境遇を自嘲気味に綴っています。

樋口一葉筆 野々宮起久子宛書簡、明治26年(1893)9月28日

方々に手を尽くしたものの、翌年1月には茶屋町通りに同業者が開業したこともあり、経営は悪化。結局、わずか9か月余りで荒物駄菓子屋を畳み、転居した本郷丸山福山町で腹をくくり、執筆活動に専念することとなりました。

再び小説家の道に戻った一葉

ところで、ほぼ絶筆状態だった下谷龍泉寺町での生活の最中も、「うもれ木」で一葉の才能を高く評価していた作家・星野天知や平田禿木は、多忙を理由に執筆をためらう一葉を根気よく説得し続けていました。その結果、彼らが創刊した雑誌『文学界』に「琴の音」と「花ごもり」の2作を発表するに至っています。本展では、推敲の跡や大幅な削除が見られ、執筆の苦心が伝わる「花ごもり」の未定稿や、「琴の音」執筆時の呻吟の様子を記した日記資料、両作の初出掲載誌などを展示しています。

『文学界』12月号(「琴の音」掲載)、明治26年(1893)12月30日、文学界雑誌社
樋口一葉自筆 小説「花ごもり」未定稿、明治27年(1894)

会場の最後には「たけくらべ」の関連資料が並び、未定稿や折画本『たけくらべ絵巻』、さらには『文芸倶楽部』一括掲載時の原稿を掲載した書籍などを鑑賞できます。未定稿は完成稿とは大きく内容が異なるため、読み比べてみると新たな発見があるでしょう。

小説「たけくらべ」未定稿、明治28年(1895)
左:豊原国周「見立昼夜廿四時之内 午后十二時(新内)」明治24年(1891)
右:昇斎一景「東京名所四十八景 新吉原見かえり柳」明治4年(1891)

ありふれた悲恋物をはじめ、空想的な作風だった初期から、下谷龍泉寺町での鮮烈な生活体験をもとに、ときに貧困や女性の苦境など過酷な現実を捉えたリアルな作風へ変化した一葉。明治期を代表する作家として高い評価を受けることとなった彼女の、重大な創作の転換点を紹介する本展にぜひ足を運んでみてください。

樋口一葉旧居跡碑

なお、一葉記念館から2分ほど歩いた茶屋町通りには「樋口一葉旧居跡碑」があります。竜泉界隈は、関東大震災後の帝都復興計画による土地区画整理事業の影響で、一葉が暮らしていた当時とは大きく姿を変えていますが、「下谷よりよし原がよひの只一筋道にて」の面影は残っています。

茶屋町通りを東側に進むと、吉原揚屋町の非常門の場所を示す柱も建っています。特別展の鑑賞とあわせて、一葉の長屋から吉原遊郭がどのように見えていたか、現地で思いを馳せてはいかがでしょうか。

特別展「一葉が暮らした下谷龍泉寺町」概要

会期 令和7年10月25日(土)~12月21日(日)
会場 台東区立 一葉記念館(東京都台東区竜泉3丁目18番4号)
開館時間 午前9時~午後4時30分(入館は4時まで)
休館日 毎週月曜日
入館料 大人 300円、小中高生 100円

※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定疾患医療受給者証をお持ちの方とその介護者の方は無料。
※毎週土曜日は台東区在住・在学の小、中学生とその引率者の入館料が無料。

お問い合わせ 一葉記念館 03-3873-0004
公式サイト https://www.taitogeibun.net/ichiyo/

※記事の内容は取材日時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。


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【国立科学博物館】「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」取材レポート。絶滅と進化の歴史を最新研究で紐解く

国立科学博物館

 

地球40億年の歴史上で起きた5回の「大量絶滅」事変、通称ビッグファイブをテーマとした特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」が、国立科学博物館で開催中です。会期は2025年11月1日(土)から2026年2月23日(月・祝)まで。

会場風景

生命史において「絶滅」と「進化」は隣り合わせです。ある生物種が子孫を残さずに死に絶えることを絶滅と呼び、通常では100万年ごとに10%程度の種が絶滅すると考えられています。一方で、異なる分類群の生物種が、地質学的に極めて短期間で一斉に絶滅する現象を大量絶滅と呼びます。

ときに生物種の約90%が死に絶え、生態系に甚大な影響を及ぼしてきた――。こう聞くと、大量絶滅という現象にネガティブな印象を抱くかもしれません。しかし、約6600万年前の小惑星衝突は「恐竜時代」に終焉をもたらした一方で、空白となった陸上生態系の主導権を哺乳類が引き継ぎ、その後の多様な進化の過程が私たち人類の誕生へとつながりました。このように、絶滅した分類群に代わって新しい分類群が繁栄することは、生命史を通じて繰り返されてきました。つまり、大量絶滅は生命史における大きな転換点であり、生命の進化と多様化を促す原動力としても捉えることができるのです。

特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」は、生命史を大きく方向づけた、特に大規模な5回の大量絶滅事変、通称ビッグファイブをテーマに、それぞれの要因や絶滅前後の生物多様性を、最新研究にもとづくエビデンスとともに紐解くものです。

会場風景、中央は「大絶滅スフィア」

イントロダクションを抜けると、ビッグファイブのダイジェストイメージを流す球状の映像展示「大絶滅スフィア」が来場者を出迎えます。

この大絶滅スフィアを中心として、ビッグファイブをエピソード別に解説するエリアに、その後に続く新生代の世界について触れるエリアを加えた、計6エリアを放射状で配置。一つのエリアを見終わるたびに大絶滅スフィアに戻っているという、科博の特別展ではやや珍しい展示構成になっており、各エリアの行き来がしやすいのがポイントです。

展示内容は次のとおり。

エピソード1「O-S境界 海の環境の多様化」 
エピソード2「F-F境界 陸上生態系の発展」
エピソード3「P-T境界 史上最大の絶滅」
エピソード4「T-J境界 恐竜の時代への大変革」
エピソード5「K-Pg境界 中生代の終焉」
エピソード6「新生代に起きた生物の多様性 ビッグファイブ後の世界」

「〇-〇境界」は地質年代区分の用語であり、たとえば「O-S境界」は、第1の大量絶滅が起きた約4億4400万年前、オルドビス紀とシルル紀の境界を表しています。

エピソード1「O-S境界 海の環境の多様化」の展示風景/主にカンブリア紀~オルドビス紀に生息した、アノマロカリスに代表されるラディオドンタ類の展示
エピソード1「O-S境界 海の環境の多様化」の展示風景/第1の大量絶滅後、シルル紀の水中生態系で多様化した動物の一つであるウミサソリ類、アクティラムスとユーリプテルスの展示
エピソード2「F-F境界 陸上生態系の発展」の展示風景/デボン紀前期に誕生したアンモナイトは、絶滅と回復を繰り返しながら、白亜紀末に起きた第5の大量絶滅まで世界中の海で繁栄した

なお、本展開催にあたっては、ビッグファイブと関連の深いモロッコにおいて、オルドビス紀末の大量絶滅前の世界を垣間見られる「フェゾウアタ化石群」や、三葉虫などの採集標本、三畳紀末の大量絶滅に関わる火山活動の調査なども実施し、調査結果を世界初公開しています。エピソード2で登場する巨大な甲冑魚、板皮類のダンクルオステウスの化石標本もその成果の一つです。

エピソード2「F-F境界 陸上生態系の発展」の展示風景/ダンクルオステウスの展示
エピソード2「F-F境界 陸上生態系の発展」の展示風景/モロッコ南部で発見されたダンクルオステウスの化石、東京都市大学蔵

約3億8000万年前~約3億6000万年前、F-F境界(デボン紀後期に相当)で段階的に発生した大量絶滅は、火山噴火などによる急激な寒冷化と、海洋無酸性化の二重打撃が原因とされています。規模はビッグファイブの中で最小であったものの、主に海域生物が甚大な被害を受け、属の18~41%、種の42~69%が絶滅。サンゴ礁の大崩壊が起き、顎をもたない魚類はほぼ100%が姿を消しました。

ダンクルオステウスは4mを超える体長、強力な顎を備えた頭骨を持つ大型の板皮類。デボン紀後期の海の支配者として君臨していましたが、板皮類もまた、石灰紀まで生き延びることはできなかったようです。

エピソード2「F-F境界 陸上生態系の発展」の展示風景/ワッティエザ(幹と葉)の化石(レプリカ)、国立科学博物館蔵

一方で陸域を見ると、根も葉ももたなかった植物は、デボン紀を通じて体の構造の急速な進化を果たし、デボン紀中期以降には太い幹をつくり木となる複数の分類群が登場。このうち、世界最古の木として知られるのがアメリカ・ニューヨーク州で発見された原始的なシダ類、ワッティエザです。(本展ではレプリカを展示)初期の全裸子植物や小葉類なども現れ、デボン紀後期には史上初めての森林が形成されました。

こうした森林の登場による大規模な二酸化炭素の消費が気候の寒冷化を促し、海洋生物の大量絶滅を助長した可能性も指摘されています。

エピソード3「P-T境界 史上最大の絶滅」の展示風景/第3の大量絶滅前、ペルム紀に栄えた螺旋形に巻く奇妙な歯をもつ軟骨魚類ヘリコプリオンの化石、群馬県立自然史博物館蔵
エピソード3「P-T境界 史上最大の絶滅」の展示風景/ペルム紀に地上の支配者となった単弓類の一種、コティロリンクスの全身骨格化石(レプリカ)、栃木県立博物館蔵
エピソード4「T-J境界 恐竜の時代への大変革」の展示風景/第4の大量絶滅前、三畳紀後期に繁栄したフィトサウルス類のレドンダサウルスと、絶滅後のジュラ紀に繁栄した恐竜類のクリオロフォサウルスの比較展示
エピソード4「T-J境界 恐竜の時代への大変革」の展示風景/足跡は意外とかわいい、恐竜類の行跡化石(レプリカ)、ジュラシカミュージアム(スイス)蔵

エピソード5「K-Pg境界 中生代の終焉」では、約6600万年前の白亜紀末に起きた第5の大量絶滅について解説しています。引き金となったのは、メキシコのユカタン半島付近に落下した、直径約10kmもの小惑星の衝突です。

落下の衝撃エネルギーは大量の硫黄を含む蒸気を発生させ、それが水蒸気と反応して硫酸塩エアロゾルとなり、森林火災により発生した煤とともに数年~数十年間にわたり太陽光を遮断。食物連鎖の基盤たる植物の光合成を停止させたうえ、硫酸塩エアロゾルが硫酸の酸性雨を発生させたことで、生物に大打撃を与えました。

会場では、その小惑星と同タイプだと推定される、1969年にオーストラリア・マーチソン地方に落下したCM2型の炭素質コンドライト隕石や、小惑星衝突の際に発生した地震と巨大津波が形成した地層の標本を展示しています。

エピソード5「K-Pg境界 中生代の終焉」の展示風景/左がマーチソン隕石、国立科学博物館蔵

また、第5の大量絶滅を生き延びた中生代の哺乳類や森林の回復を取り上げるパートでは、世界有数の脊椎動物と植物の化石コレクションを誇る、アメリカのデンバー自然科学博物館から来日した貴重な化石標本が多数登場しています。

エピソード5「K-Pg境界 中生代の終焉」の展示風景/デンバー自然科学博物館提供の化石展示

貴重な標本といえば、続くエピソード6「新生代に起きた生物の多様性 ビッグファイブ後の世界」では、東京・多摩川で発見されたステラーダイカイギュウの全身骨格化石を世界初公開しています。ステラーダイカイギュウは北太平洋に生息していた海藻食の大型哺乳類で、今回展示している全長約6mの化石は世界最古のもの。この種は1768年の目撃情報を最後に姿を消しており、人間活動が絶滅を早めたのではないかとする説もあるようです。

エピソード6「新生代に起きた生物の多様性 ビッグファイブ後の世界」の展示風景/ステラーダイカイギュウの全身骨格化石(一部レプリカ)、国立科学博物館蔵

近年、人間活動が起因したと考えられる環境変化や生物多様性の消失が世界各地で話題となり、現代は「第6の大量絶滅期」であるとも表現されています。本展を訪れたなら、通覧してきたような自然科学研究から得られた知見で、いま起こっている絶滅や気候変動が将来何をもたらしうるかを予測し、準備や対策につなげることの重要性を理解できるでしょう。

本展総合監修をつとめた矢部淳先生と福山雅治さん

先立って行われた報道発表会では、本展のスペシャルナビゲーターをつとめる福山雅治さんが登壇しました。

福山さんは、NHKの自然ドキュメンタリー番組『ホットスポット 最後の楽園』でナビゲーターを務め、15年にわたり世界各地を巡りながら、絶滅の危機にある野生動物たちの驚きの生態や進化の不思議を追いかけてきました。第2会場では、福山さんが撮影した動物たちの写真27枚を、ステートメント「生命の声、地球の歌」とともに特別展示しています。

第2会場の展示風景

創作活動の原点には、女手一つで4人の子どもを育てながら、農業で自然と向き合い続けた祖母の存在があったと話す福山さん。「自然は、遠くにあるすごく美しいものであると同時に、生きていくには非常に大変な場所、という考えが幼い頃からありました。ですので、自然番組のオファーをいただいたときに、なにか美しいものを見に行きたいというよりは、僕たち家族が生きてきた、生きさせてもらえた自然というものが、今どうなっているのかということに関する興味がありました」と番組への想いを明かします。

また、福山さんは本展を通じて、地球を一つの生命体と捉えたときの“代謝”として、地殻変動や火山活動が起きているように感じたそう。「大絶滅が起こったときは70%、場合によっては90%の生物が絶滅してしまうということで。それは地球という生命体が成⾧・進化するための生贄だったのか。生き残った生物は地球にとって必要な生物だったのだろうなと考えると……。であれば、現在を“第6の絶滅期”と考えたときに、果たして我々は地球という生命体に対して何ができているのか。もしかしたら我々も、地球の成長・変化の生贄になってしまうのか」と、さまざまに考えを巡らせたと語りました。

福山雅治さん

最後に、本展を訪れる子どもたちに向けて次のようなメッセージを贈りました。

「展示を見て、(周囲の環境や運など)与えられたものと、自分で一生懸命つかんでいくもの、両方がなければ生き残っていけないのだと感じました。なぜ勉強しなければならないのか、なぜ学校に行かなければいけないのか、といった思いがあるかもしれません。しかし、世界に貧困、差別、分裂、断絶がある中で、義務教育として学校に行ける、学べるという環境があることは、非常に恵まれているのだと気づいてもらえたらいいなと。大絶滅展を見て怖いなと思っても、大好きな家族や友達と生き残るためにはどうすればいいかな、頑張らなきゃいけないな、という気持ちになってもらいたいですね」

特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」概要

会期 2025年11月1日(土)~2026年2月23日(月・祝)
会場 国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間 9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日 月曜日、11月4日(火)、11月25日(火)、12月28日(日)~2026年1月1日(木)、1月13日(火)
※ただし、11月3日(月・祝)、11月24日(月・休)、1月12日(月・祝)、2月16日(月)、2月23日(月・祝)は開館
観覧料 一般・大学生 2,300円 小・中・高校生 600円

※未就学児は無料。
※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。
※そのほか、詳細は展覧会公式サイトでご確認ください。

主催 国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、読売新聞社
お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式HP https://daizetsumetsu.jp/

※記事の内容は取材日時点のものです。最新の情報は展覧会公式HP等でご確認ください。


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