講演会シリーズ「江戸から学ぶ」、5/27にキックオフイベントを開催

東京国立博物館
平成館 大講堂

2018年は江戸から明治へと時代が変わって150年の節目の年。台東区では今年度、講演会シリーズ「江戸から学ぶ」と題し、全7回の連続講座を実施する予定です。そのキックオフイベントが、5月27日(日)に東京国立博物館 平成館にて開催されました。当日の様子をご紹介いたします。

本イベントは二部構成。第一部は、德川御宗家十八代当主である德川恒孝(とくがわ つねなり)さんが基調講演を実施。第二部ではトークセッションとして、德川恒孝さん、竹内誠(たけうち まこと・東京都江戸東京博物館名誉館長)さん、浦井正明(うらい しょうみょう・東叡山寛永寺長臈)さん、服部征夫(はっとり ゆくお)台東区長が登壇されました。

基調講演「私の見た江戸時代」

基調講演に登壇された德川恒孝さんは、2003年に財団法人德川記念財団を設立。理事長に就任され、江戸時代の研究とその結果の発表を精力的に行っています。本講演では、江戸時代の特徴や日本人の気質などについて、お話をされました。

德川恒孝さん

德川さんが本講演で特に強調されたのは、江戸時代における「学問」。戦国時代が終わり江戸時代になると、「武」から「文」の時代へと移り、いろはやそろばんといった学問をお寺で教える文教政策が実施されました。こうした政策により、日本人の識字率は同時代のヨーロッパと比べ、非常に高いものとなりました。

18世紀に入ると、資源と人口のバランスが限界を迎え、徹底した質素倹約が始まります。金の掛からない娯楽が求められるようになり、花見や寺社の祭禮、寄席のほか、読書もまた娯楽の一つとして流行しました。その結果、俳句や浮世絵、川柳などの書籍が数多く出版され、日本の書籍出版数は世界最高となりました。書籍を通して様々な文化が広がっていったのも、町人の識字率の高さに由来するものでした。德川さんはこうした江戸時代の文教政策について、「江戸の平和がもたらした最も良いことの一つ」と話していました。

トークセッション「今も生き続ける江戸・台東区」

第二部では、浦井正明さんが進行役を務め、德川恒孝さん、竹内誠さん、服部征夫 区長が、江戸や台東区にまつわるトークセッションを展開。江戸に造詣の深い皆さんのお話に、客席からは驚きの声や、時折笑い声が聞こえていました。

浦井さん:
「江戸から学ぶ」という講演会シリーズは、服部区長が企画されました。なぜこのような企画を立ち上げられたのでしょうか。

服部区長:
江戸時代は町人文化の最盛期でした。防災への取り組みや、教育水準の高さから、地域コミュニティがしっかりと機能していたことが分かります。こうした伝統や文化は台東区のアイデンティティになっていると考えておりまして、江戸に学ぶことで未来を拓く活力が生み出せると思い、企画しました。

浦井正明さん
服部征夫 台東区長

浦井さん:
德川さんにお伺いします。德川家康公は何を理念として江戸を開府したのでしょうか。

德川さん:
家康公は江戸を日本の中心にしたかったのだと思います。地図を見れば分かりやすいのですが、江戸は日本全体の中心に位置しています。もともと江戸は大都会ではありませんでしたが、ポジションとしてはベストだったと思います。

浦井さん:
先ほどの御宗家の講演でも識字率の話がありました。竹内先生、識字率について何かお話しいただけますか。

竹内さん:
江戸時代、村で庄屋さんの選挙をやる場合、入札と呼ばれる記名の投票が行われました。その票が今でも残っているんです。入札を見ると、文字が書けない人のために同一人物が代筆したらしい綺麗な字のものもありますが、それを除くと個性ある字が村全体の70~80%。つまり識字率が70~80%だったということです。小さな村でこの識字率の高さは大変なことで、江戸でも地方でも、人々が身に着けていた教養には大きな格差がなかったんですね。こうした土台があったから、文明開化で西洋文化が入ってきた時にも受け入れることができたし、さらに日本風に咀嚼することができたんです。

竹内誠さん

浦井さん:
女性の教育についてはいかがでしょうか。

竹内さん:
開国後、日本を訪れた大勢の外国人が「驚きは、男性のみではなく女性にも教育がなされていること」と記録を残しています。ですから、日本の女子教育は世界でも有数の水準だったということです。さらに女性と男性の力関係については、武家社会でこそ男性中心でしたが、庶民社会では人生色々(笑)。夫婦のどちらが尻に敷くかは場合によりました。

浦井さん:
服部区長は本講演シリーズを企画された際、江戸時代に創業したお店が台東区に何軒残っているのか、お調べになったと伺いました。そのことをお話しいただけますか。

服部区長:
昨年度の東京商工リサーチの情報ですが、83事業所が現在も事業を営んでいるようです。これだけの数が残っている理由の一つとして、寛永寺や浅草寺の門前町ということで、鰻屋さんや和菓子屋さんが残っている。さらに、360年前の明暦の大火で江戸市中の6割が焼けてしまった際、各地のお寺さんや色々な方々が台東区へ移ってこられた。お寺さんが移ってくれば、職人さんも移ってくる。そのようなことで、職人さんが多くいらっしゃるのではないかと思います。

浦井さん:
江戸後期になると人々は旅行を楽しんでいたようです。その点について、竹内先生いかがでしょうか。

竹内さん:
江戸時代は、一般庶民が机の上で本を読むだけではなく、動くことで文化を築いていく「行動文化」の時代でした。旅もその一つです。江戸時代の旅行は信仰と結び付いていて、お伊勢参りのようにパワースポットを目指しました。さらに、現代でいう旅行代理店も存在したんです。当時の旅は怖いもので、見ず知らずの人と相部屋だったので、非常に危険を伴いました。その点、旅行代理店に入会すると、身分のはっきりした人とだけ同部屋にしてもらうことができました。旅行のシステムが出来上がっていたんです。

それともう一つ、今日僕は台東区のお話をしていないので、それを少しお話しします。今は「西郷どん」ですよね。西郷さんと言えば、上野の銅像です。誰が造ったのかと言えば、高村光雲さん。彼は長屋の生まれだったんですが、12歳になったときに父親から社会へ出ろと言われて、大工の面接を受けることになった。それで面接の前におめかしをしようと床屋へ行ったんですが、そこで床屋が「高村東雲さんが弟子を募集してるから、そっちのほうがいいんじゃないの」と助言をした。そして東雲の面接を受けて、合格したんです。なぜ合格できたのかと言えば、東雲は、脱いだ履物をしっかり揃える彼の姿を見て合格を決めたそうです。長屋生まれであっても他人の家にあがる時は履物を揃えるように家庭で躾けられていて、それが身についていると見えて、弟子にした。この話を読んだ時、僕は東日本大震災の直後に投稿された句を思い出しました。

”大津波 逃れし人の避難所に 百余の靴の 整然と並ぶ”

ごった返し、命からがら逃げてきた先でも靴を並べている。危機的状況の中で、人間の本性(ほんせい)が顕れたのでしょう。まさに高村光雲の持っていた礼儀正しさが、そのままDNAとして日本人の中に今日まで残っているのだと思います。


竹内さんのお話が終わると、客席からは自然と拍手が起こり、キックオフイベントは閉幕となりました。講演会シリーズ「江戸から学ぶ」は、7月から来年1月まで、全7回の講演を実施します。ぜひ足を運んで、江戸や台東区について思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

イベントの詳細や参加申込方法は、台東区のホームページをご覧ください。

【台東区 ホームページ】
https://www.city.taito.lg.jp/index/bunka_kanko/torikumi/edo/edokaramanabu.html
 
その他のレポートを見る:https://www.culture.city.taito.lg.jp/ja/reports

NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」

東京藝術大学大学美術館
《西郷隆盛肖像画》石川静正画 大正時代初 油彩、キャンバス 一点 個人蔵

東京藝術大学大学美術館では、2018年5月26日(土)~7月16日(月・祝)の期間、NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」が開催されます。

薩摩(鹿児島)の一介の下級武士から身を起こし、明治維新を成し遂げた西郷隆盛(1827-77)。しかし彼には肖像写真が一枚も残っておらず、その生涯は多くの謎に包まれています。本展覧会は大河ドラマと連動しながら、西郷ゆかりの歴史資料や美術品などによって、「西郷どん」の人物像と激動の時代を浮き彫りにします。

開催概要

展覧会名 NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」
会 期 2018年5月26日(土)- 7月16日(月・祝)
午前10時 – 午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(※7月16日(月・祝)は開館)
会場 東京藝術大学大学美術館 本館
展示室1、2、3、4
観覧料 一般1,500円(1,200円) 高校・大学生1000円(700円)
(中学生以下は無料)
※()は20名以上の団体料金
※ 団体観覧者20名につき1名の引率者は無料
※ 障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料
URL https://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2018/segodon/segodon_ja.htm

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/

「第36回 浅草流鏑馬」開催! 射手の勇壮な姿に沸く会場を取材しました!

台東区立隅田公園

2018年4月21日(土)、汗ばむ陽気となったこの日、台東区立隅田公園では「第36回 浅草流鏑馬」が開催されました。馬を馳せながら矢で的を射抜く勇壮な射手。その華麗な技術で賑わう会場を取材しましたので、その様子をご紹介いたします。

草鹿

流鏑馬に先駆け、会場では「草鹿(くさじし)」が執り行われました。草鹿は歩射、つまり馬上ではなく地上から弓を射て的を狙います。その起源は、かつて源頼朝が狩りを催した際、家人がしばしば鹿などの獲物を射損じたため、射術の稽古として始まったものと言われています。

 
草鹿の的は鹿の形をしており、射手は鹿に描かれた白い斑点を矢で狙い、当たり・外れを競います。しかしながら、的中するだけでは当たりとはなりません。審判である奉行が、矢を放つ所作や矢の飛び方、的中した矢が落ちた場所などを総合的に判断して当たりとなるのです。そのため足の運び方などの所作に誤りがあれば、的中しても外れとなります。古書には「遊射なり」と記され、競技的な意味で行われていた草鹿ですが、その所作は厳格に定められています。今回開催された草鹿では、定められた所作に則りつつ、来場者にも親しみが持てるように要所で解説が行われました。
 
時折強い風が吹く中、射手が見事に的中させると、会場から歓声があがりました。的中すると、射手と奉行との間で、言葉のやり取りが行われます。これは、奉行が射手に対して「今の矢はいい矢だったと思うか」と問いかけたり、射手が奉行の判定に物言いをするもので、「~で候う」といった古式の言葉遣いで行われます。中には、スカイツリーのように素晴らしい矢だったはずだ、と物言いをする射手もおり、会場は笑いに包まれました。

流鏑馬

草鹿が終了すると、隣の会場では流鏑馬が執り行われました。流鏑馬では、馳せる馬の上から3箇所の的を射抜きます。会場を見て驚くのは、馬場の幅の狭さ。幅約2メートル、長さ約300メートルの砂地を馬が疾駆します。

馬が行列となり馬場を歩いた後、いよいよ流鏑馬が始まります。馬場本(出発点)と馬場末(終着点)に立つ奉行が、大きな扇を振って馬場の安全を合図すると、馬が駆けだし、射手は壱の的、弐の的、参の的と射抜いていきます。的は54センチ四方の板。その後ろには紙が仕込まれており、射抜かれた時にぱっと紙吹雪が舞います。的が射抜かれると、観客から大きな歓声が上がりました。

中には猛スピードで駆ける馬もおり、速すぎるせいで射手が射損じてしまう場面も見られました。若い馬は速度を出しすぎてしまうことがあるようです。しかし遅い馬の上が必ずしも射やすいわけではなく、遅く走る馬は上下に揺れるため、射手は体幹を鍛えておく必要があると場内で解説されていました。
 
浅草流鏑馬は、小笠原宗家の指導のもと、小笠原流で行われます。小笠原流は源頼朝に仕えた小笠原長清にはじまる流儀。小笠原家は徳川時代末まで代々将軍家の師範役を務め、今日に礼法や弓術、弓馬術を伝えています。小笠原家が伝えた礼法や作法は、射手の体幹を鍛え、弓術を上達させるといいます。

伝統を継承し、世界へ発信

江戸時代の浅草神社では、神事として行われていた流鏑馬ですが、今回で36回目を迎えた浅草流鏑馬は観光行事として開催されており、伝統行事を復活させて継承しようという想いが込められています。会場でお話を伺った31世宗家の小笠原清忠さんは、「古い伝統を守りながら次の代に伝えていけるので、こうした機会は非常に嬉しい」と話していらっしゃいました。
 
また、会場には多くの外国の方が来場しており、場内では英語での解説も行われました。さらに今年は日本とフランスの友好160周年にあたることから、在日フランス大使館の方が総奉行を務めるなど、伝統的でありながら国際的な面も見られました。
 
江戸から明治に変わって150年。台東区では本年を「江戸ルネサンス元年」と位置づけ、江戸の魅力の継承と未来への発展に向けた事業を展開する予定です。皆様も是非、歴史や伝統文化に触れてみてはいかがでしょうか。
 

開催概要

日程 平成30年4月21日(土)
草鹿(くさじし)  11時45分~
流鏑馬(やぶさめ) 13時~
場所 草鹿は、台東区立隅田公園山谷堀広場にて
流鏑馬は、言問橋付近 台東区立隅田公園特設会場にて
前売観覧券 前売観覧券:1席3千円 
※草鹿の観覧は無料

 
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企画展「沖縄の旧石器時代が熱い!」

国立科学博物館


国立科学博物館では、2018年4月20日(金)~6月17日(日)の期間、企画展「沖縄の旧石器時代が熱い!」が開催されます。

日本の人類史でもっとも謎に包まれている旧石器時代。旧石器時代の人骨の大半は、沖縄で発見されています。しかし、沖縄では石器などの道具が見つからず、彼らの暮らしぶりは長い間、謎とされてきました。

そんな沖縄で、近年、世界最古の釣り針や新たな旧石器人骨など、大発見が相次いでいます。本企画展では、沖縄旧石器時代研究の最新情報が紹介されます。

開催概要

展覧会名 企画展「沖縄の旧石器時代が熱い!」
会場 国立科学博物館 日本館 1 階企画展示室
東京都台東区上野公園 7-20
会期 2018年4月20日(金)~6月17日(日)
開館時間 午前9時~午後5時(金・土曜日は午後8時まで)
入館料 常設展示入館料のみでご覧いただけます。
(一般・大学生:620 円 高校生以下および65歳以上無料)
休館日 毎週月曜日
(4月30日(月)、6月11日(月)は開館)
URL https://www.kahaku.go.jp/event/2018/04okinawa/

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/

「東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」

東京藝術大学大学美術館
上村松園《序の舞》重要文化財 昭和11年(1936) 東京藝術大学蔵

2018年3月31日(土)~5月6日(日)の期間、東京藝術大学大学美術館では、「東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」が開催されます。

独自の美人画様式を確立し、女性としてはじめての文化勲章を受章した日本画家、上村松園。松園の代表作であり、近代美人画の最高傑作である《序の舞》(重要文化財)が、修理後、本展で初めて一般公開されます。

装いも新たに、ますます美しくなった《序の舞》をご堪能ください。

展覧会概要

展覧会名 東西美人画の名作 《序の舞》への系譜
主  催 東京藝術大学、読売新聞社
会  期 2018年3月31日(土)~5月6日(日)
毎週月曜日休館(ただし、4月30日、5月1日は開館)
場  所 東京藝術大学大学美術館
〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8
公式サイト http://bijinga2018.jp
開館時間 午前10時~午後5時 入館は閉館の30分前まで
観覧料 当日一般1400円 / 高校・大学生900円(前売、団体100円引)
※中学生以下無料
※団体券は20名以上(団体観覧者20名につき1名の引率者は無料)
※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/

「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」

国立西洋美術館
ディエゴ・ベラスケス《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》
1635年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

2018年2月24日(土)から5月27日(日)にかけて国立西洋美術館では「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が開催されます。

世界屈指の「美の殿堂」と称えられるプラド美術館。本展覧会は、西洋美術史上最大の画家の一人、ディエゴ・ベラスケスの作品7点を主軸に、プラド美術館の至宝70点を展示します。

17世紀スペインの国際的なアートシーンを再現し、幅広いプラド美術館のコレクションをお楽しみいただけます。

開催概要

展覧会名 日本スペイン外交関係樹立150周年記念
プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光
会期 2018年2月24日(土)~5月27日(日)
会場国立西洋美術館
東京都台東区上野公園7-7
休館日 月曜日
※3月26日(月)、4月30日(月)は開館
開館時間 午前9時30分 – 午後5時30分
(金曜日、土曜日は午後8時まで)
※入館は閉館の30分前まで
観覧料金 一般1,600円(1,400円)、大学生1,200円(1,000円)、高校生800円(600円)
※括弧内は団体料金。団体料金は20名以上。
※中学生以下は無料。
URL http://prado2018.yomiuri.co.jp
巡回展 2018年6月13日(水)~10月14日(日)
兵庫県立美術館

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/

俳優・水谷豊さん登場!「プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画」内覧会レポート

東京都美術館

2018年4月14日(土)から2018年7月8日(日)の期間、『プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画』が東京都美術館にて開催されます。開幕に先立ち、4月13日にプレス内覧会がおこなわれましたので、その模様をお伝えいたします。

文豪アレクサンドル・プーシキンの名を冠する国立美術館、プーシキン美術館。1912年に開館したモスクワ中心部の国立美術館で、古代エジプトから近代までの映画、版画、彫刻などを収蔵しており、特に印象派を中心とするフランス近代絵画コレクションは世界屈指と言われています。
『プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画』では、その珠玉のクレクションから17世紀〜20世紀の風景画65点が来日。神話の物語や身近な自然、パリの喧騒、果ては想像の世界まで、さまざまな情景を舞台にフランス近代風景画の流れをたどります。

報道内覧会では、本展のスペシャル・サポーター、および音声ガイドのナビゲーターを務める俳優・水谷豊さんが登場!本展の「旅の案内人」として、見どころを語っていただきました。

-ひと足先に本展をご覧になられたそうですが、ご感想をお願いいたします。

プーシキン美術館展のテーマは「旅する風景画」ということですが、見終わった後に素晴らしい旅をした気持ちになりました。モネの『草上の昼食』から『白い睡蓮』への流れが素晴らしいですね。すっと絵の中に引き込まれていくような感動もありましたし、まさにそこに自分がいるような気持ちを味わわせていただきました。

-今回初来日となる、水谷さんの後ろにありますクロード・モネの『草上の昼食』ですが、実際にご覧になって、やはり感じるものは違いますか?

そうですね。色々と想像していたのですが、写真で見るよりはるかに感動があります。これがモネの青春時代の作品だということを聞きますと、若い時から才能が花開いていたことが実物を見るとよくわかりますね。

-他に印象に残った絵はありましたか?

面白かったのはアンリ・ルソーの『馬を襲うジャガー』という作品です。私が聞いたところでは、ルソーはパリの植物園に通い、そこで熱帯植物を観察しながら思いをはせて描いたということで、つまり想像の作品なんですね。われわれもどちらかといえば「妄想」が仕事ですが(笑)、イマジネーションでここまで描けるのはすごい。不思議なオーラがある作品だと思います。

「ぜひたくさんの方にこの旅の感動を味わっていただきたい」と聴衆に語りかける水谷さん。ぜひ、音声ガイドで水谷さんの「推理」の世界・・・ではなく、叙情あふれる「旅の風景画」の世界に足を踏み入れてみてください!


それでは、会場風景と展示作品の中から一部をご紹介いたします。

第1章 近代風景画の源流

第2章 自然への賛美

第3章 大都市パリの風景画

第4章 パリ近郊-身近な自然へのまなざし

第5章 南へ-新たな光と風景

第6章 海を渡って/想像の世界

『プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画』は全6章構成となっています。神話の世界から都市、郊外、そして想像の世界へと。ロラン、コロー、ルノワール、セザンヌら巨匠たちの珠玉の絵画65点を、「旅」というキーワードを軸に紹介します。

また、風景画が絵画ジャンルとして自立していく過程を振り返る第1部(第1章・第2章)、大都市パリを起点に風景画の広がりを展観する第2部(第3章以降)とに大きくセクションが分けられています。

会場風景

17世紀に始まる風景画の黎明期では、聖書や神話にその主題が求められ、その背景に広がる自然は理想化して描かれていました。しかし、19世紀になる頃、絵画の受容者が王侯貴族から新興市民階級へと移ることで、その風潮に変化が生じます。身近に広がる自然を描くバルビゾン派の出現により風景画は現実的な表現へと歩みを進め、19世紀半ばの「パリ大改造」以降、印象派の画家たちは近代都市の情景を数多く描いていきました。
さらに、メディアの発達によりもたらされる世界各地の情報は、画家たちをさらに遠い、想像の世界へと導いていきます。

本展で体験できるのは、そうした風景画の創造と発展の物語。
まるで世界各地を旅するように、楽しみながら風景画の歴史をたどることができます。

展示作品

フェリックス・フランソワ・ジョルジュ・フィリベール・ジエム《ボスポラス海峡》 19世紀前半

まさに本展のテーマである「旅」を象徴するような絵画。描かれているのはヨーロッパとアジアの境界線、トルコのボスポラス海峡です。対岸に霞むイスタンブルの街並み、そして岸辺に佇むターバン姿の男たちが異国情緒をかきたてます。

もともと建築家を志していた画家ジエムは18歳で画家に転向。その後、パリに居を構えながらも積極的にヨーロッパ各地を旅してまわり、数多くのエキゾチックな風景画、とりわけ海景を描いた作品を残しました。

ギュスターヴ・クールベ《水車小屋》 1864年頃

フランス近代絵画を代表する画家のひとりであるギュスターブ・クールベは、農民や労働者の日常を題材とした絵画を数多く描き、物語画偏重であった当時のアカデミスムに対して「写実主義(レアリスム)」の枠組みを打ち立てました。

本作で描かれているとされるのは、クールベの生まれ故郷であるフランス東部の村オルナン。水車小屋の周りに茂る木々と、勢いよく流れる川の流れを躍動感あふれるタッチで描き、自然の生命力を感じさせます。

アンリ・ルソー《馬を襲うジャガー》 1910年

画家として専門の教育を受けなかった異色の画家、アンリ・ルソー。本作ではジャングルを舞台に、獰猛なジャガーに襲われる馬の姿を描いています。凄惨な場面のはずなのに、どこか非現実的で奇妙な静寂を感じさせます。こちらを向いた馬の表情からは一切の感情が読み取れず、どこか居心地の悪さを感じてしまうのは自分だけでしょうか?

本作の制作にあたってルソーは「植物園の温室より遠くへ旅行したことはない」と述べています。つまり、動物園や植物園、そして入手できる資料を頼りにこの作品を生み出したということですね。20世紀のおけるメディアの発達、博物館や資料の拡充は、こうした芸術家たちの想像力を下支えし、さらなる遠い世界へと導いていきました。

クロード・モネ《草上の昼食》 1866年

本展覧会で初来日となる作品。印象派の誕生前夜、26歳となる若きモネの魅力があふれる絵画です。

本作ではパリから訪れた若者がピクニックを楽しむ様子が描かれており、最先端のファッションに身を包んだ若者たちと郊外のみずみずしい自然が見事に調和しています。光の反射と木漏れ日のつくりだす効果が清新な色彩と筆触で描かれており、まさにレアリスムと印象主義のあわい境界に立つ当時のモネの表現をよく伝えています。

舞台となったシャイイ=アン=ビエールはパリの南東60キロメートルほどにあるフォンテーヌブローの森にありますが、交通網の発達により、若者たちや芸術家がこぞって訪れる場所となっていました。本作は、もともと王侯貴族の狩場であったフォンテーヌブローの森の、この時代ならではの様子を伝えてくれます。

《草上の昼食》の作品解説をおこなう三浦篤氏

東大教授・三浦篤氏は《草上の昼食》を「印象派の出発点であり、歴史的にも、またモネの個人史においても転換点となる重要な作品」と評し、「初期のモネが試行錯誤するなかでこうした充実した作品を描いていたということを、多くの方々に知っていただきたい」と語りました。

《草上の昼食》は他にもモデルとなった男女、木の幹に刻まれたシンボルなど、さまざまな謎と驚きに満ちています。
滅多に館外に貸出されることがないという《草上の昼食》。この貴重な機会に、ぜひご鑑賞ください!

開催概要

「プーシキン美術館展――旅するフランス風景画」

会期 2018年4月14日(土)~7月8日(日)
会場 東京都美術館 企画展示室
開室時間 9:30~17:30(金曜日は 20:00 まで)
※入室は閉室の 30 分前まで
休室日 月曜日(ただし 4 月 30 日は開室)
問合せ ○公式サイト
http://pushkin2018.jp
○ハローダイヤル
03-5777-8600
観覧料 一般 1,600 円(1,400 円)、大学・専門学校生 1,300 円(1,100 円)、高校生 800 円(600 円)、65 歳以上 1,000 円(800 円)※( )内は前売・団体(20 名以上)料金、中学生以下は無料
※その他各種割引適応あり

記事提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/
 
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1カ月限定で名品ずらり!書道博物館の特別企画展を取材しました

台東区立書道博物館

企画展「みんなが見たい優品展パート14中村不折コレクションから 休館前の1ヶ月限り!書道博物館の名品ずらり」

かつて正岡子規が居住した「子規庵」の隣に佇む書道博物館。洋画家であり書家でもあった中村不折(1866-1943)が蒐集した、中国や日本の書道史における貴重なコレクションが所蔵されています。

書道博物館は設備工事のため、2018年4月16日(月)~9月25日(火)までの約5カ月間、全館休館となります。この休館を前に特別企画として、2018年3月16日(金)~4月15日(日)の期間、所蔵する名品の数々が公開されています。本企画展を取材いたしましたので、ご紹介いたします。

祭祀に用いられた漢字、王からの褒美に用いられた漢字

甲骨文
小克鼎

本企画展では、現存最古の漢字資料となる「甲骨文(こうこつぶん)」が展示されています。殷時代(前13世紀頃)に、亀のおなかの甲羅や牛の肩の骨に刻まれた甲骨文。神の意志を占うために使用されました。甲骨文の時点で既に偏とつくりが見られます。

西周時代(前9世紀)に作られた「小克鼎(しょうこくてい)」は、王の近侍職に務める克という人物が任務を果たし、それを記念して造られた青銅器です。内側には功績に関する文が鋳込まれています。正面から眺めると、器が曲線を描いているにも関わらず、文が真っ直ぐに並んでいるように見えます。文字の長さを微妙に調節しているのです。当時の技術の高さを伺うことができます。

「篆書体」から「隷書体」へ。次第に書きやすい漢字に

神様に関わる場所で使われていた「篆書(てんしょ)」と呼ばれる漢字は、象形文字のような書体をしており、非常に書きづらい文字でした。漢の時代に入ると、曲線が減って書きやすくなった「隷書(れいしょ)」と呼ばれる書体へと推移していきました。

乙瑛碑
後漢・永興元年(153)
張遷碑
後漢・中平3年(186)

「張遷碑(ちょうせんひ)」は、中村不折が非常に好んだ作品でした。本作品を臨書し、その趣を学んでいます。実は、「新宿中村屋」の看板文字や清酒「真澄」のラベルには不折の書が使われています。それらの作品からは、「張遷碑」に似た風格を感じ取ることができます。

西嶽華山廟碑-長垣本-
後漢・延熹8年(165)

数多くのコレクションのうち、不折の自慢の一品は「西嶽華山廟碑-長垣本-(せいがくかざんびょうひ ちょうえんぼん)」でした。形の良さと力強さ、そして古意の味わいを持つ本作は、約1000年前に石碑から取られた拓本です。碑石はすでに失われ、拓本も4本しか現存していません。非常に価値の高い名品です。

砂漠が守った文書

荘子知北遊篇 第二十二
重要文化財
唐・8世紀頃

紙は非常に保存が難しい素材です。古いものほど肉筆は少なく、唐以前のものは絶無に近いと考えられていました。しかし1900年、中央アジアのタクラマカン砂漠から中国へ入る際の玄関口に位置する敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)内で壁が崩れ、中から4~6万の肉筆文書が発見されました。湿度が一定で虫の少ない砂漠の気候が、文書を守ったのです。本企画展では、この地域で出土し重要文化財に指定された肉筆文書が展示されています。

書の神様、王羲之

蘭亭序-張金界奴本-
秋碧堂帖所収
王羲之 筆 東晋・永和9年(353)

書の神様と称される王羲之(おうぎし 303~361)。肉筆は現存していませんが、その趣は複製で伝えられています。本企画展では、中国の書の歴史上で最高傑作とされる「蘭亭序-張金界奴本-(らんていじょ ちょうきんかいどほん)」を始め、王羲之の書の複製が展示されています。

ユネスコ「世界の記憶」の日本の古代碑

昨年、群馬県の「上野三碑(こうずけさんぴ)」がユネスコ「世界の記憶」に登録されました。本企画展では三碑の拓本が公開されています。書を堪能するだけではなく、拓本技術に注目して「どの拓本が一番上手だろう?」という視点でご覧になっても面白いかもしれません。

ここまでご紹介した作品は全て「中村不折記念館」に展示されているものですが、本館にも貴重なコレクションが展示されています。

今回の取材では、書道博物館 研究員の中村 信宏(なかむら のぶひろ)さんに作品の解説をおこなっていただきました。同博物館の様々な場所には、くすっと笑ってしまう注意書きが貼られてあるのですが、それらは中村さんが書いたもの。訪れた際には、ぜひ探してみてください。

私たちの生活に欠かせない漢字。書道博物館では、その歴史を味わうことができます。皆様も足を運んで、書の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

中村 信宏さん。素敵な注意書きとツーショット
こちらは本館に置かれたもの。その心は…ぜひ本博物館で確かめてください。

開催概要

会期 2018年3月16日(金)~4月15日(日)
所在地 書道博物館 中村不折記念館
東京都台東区根岸2丁目10番4号
開館時間 午前9時30分~午後4時30分(入館は4時まで)
休館日 月曜日
ただし3月26日(月)、4月2日(月)はサクラ特別開館
入館料 一般500円(300円)
小、中、高校生250円(150円)
※( )内は、20人以上の団体料金
※障害者手帳をご提示の方及びその介護者は無料
※毎週土曜日は台東区在住・在学の小、中学生とその引率者の入館料が無料
※特定疾患医療受給者証提示者及びその介護者は無料
問合せ 03-3872-2645
URL https://www.culture.city.taito.lg.jp/eventdetails/show/00001c000000000000020000005400ab

 
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特別展「人体 -神秘への挑戦-」内覧会レポート

国立科学博物館

国立科学博物館では、2018年3月13日(火)~6月17日(日)までの期間、特別展「人体 -神秘への挑戦-」が開催されます。3月12日に内覧会が開催されましたので、その様子をレポートいたします。

私たちの体は神秘に満ちています。私たちはなぜ生きることができ、動くことができるのか。人類はルネサンスの時代からこの謎に挑んできました。本展覧会では、レオナルド・ダ・ヴィンチを始めとする先人の功績を振り返りながら、人体の構造と機能を解説。さらに最新技術で明らかになった事実が紹介されます。

人類はどのように「人体」に挑んできたか

絵画のために解剖を行ったレオナルド・ダ・ヴィンチ

画家として名をなしたレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)は、「アンギアリの戦い」に登場する極限の戦士の姿をよりよく描き出すために、病院で承諾を得て人体解剖を行いました。いざ解剖を始めると、関節の機能や、心臓の動きを解剖学者以上に考察し、人体の構造を自らの方法で把握したといいます。

レオナルドは解剖で得た所見と、先人の文献から得た知識を合わせ、多数の紙片に記述。それらは後代になってまとめられ、「解剖手稿」と名付けられました。

レオナルド・ダ・ヴィンチが考えた脳の構造

レオナルド・ダ・ヴィンチ「解剖手稿」より頭部断面、脳と眼の結びつき部分 1490-92年頃
ウィンザー城王室コレクション所蔵
Royal Collection Trust/© Her Majesty Queen Elizabeth II 2018

頭の内部の中央に3つの丸い脳室が描かれています。当時は脳室こそが生命精気に満たされた脳機能の中枢と考えられていました。この図においてもそこに視神経が走行する様子が描かれています。また左側には頭の層構造の比喩としてタマネギが描かれています。

解剖学の普及に貢献した人体模型

蝋による人体模型、ワックスモデル

古来より彫刻の材料とされてきたワックス(蝋)。それを解剖学的に用いたワックスモデルは、17世紀末のボローニャの職人、ガエタノ・ジュリオ・ズンボ(1656-1701)によって作成が始まりました。しかし17世紀には死体を保存する方法が無かったため、継続的に観察を行うためには常時鮮度の良い死体を解剖する必要がありました。1体のワックスモデルを作成するにあたり、およそ200体以上の死体が用いられたといいます。

頭頸部のワックスモデル 19世紀
日本歯科大学 医の博物館所蔵

教材として生まれた人体模型、キンストレーキ

19世紀に入って解剖学教育が重視され、教育用の人体模型の需要が高まりました。それまで模型といえばワックスモデルでしたが、高価かつ脆いため教材としては不適切でした。そこで、フランスの解剖学者ルイ・トマ・ジェローム・オヅー(1797-1880)は張り子製の人体模型を考案。耐久性に富み、解体および組み立てが可能だったので、大いに流行しました。日本には江戸後期にオランダを経由して輸入されています。

「キンストレーキ」(男性)19世紀
金沢大学医学部記念館所蔵
「キンストレーキ」(女性)19世紀
福井市立郷土歴史博物館所蔵
(※3月13日(火)~5月17日(木)までの期間限定展示)

人を人たらしめるもの、脳

進みゆく脳の理解

網状説…脳の神経はつながっている?

イタリア人医師カミッロ・ゴルジ(1843-1926)は1873年、硝酸銀を用いたゴルジ染色法を開発し、脳の神経細胞を観察することに成功。この観察からゴルジは、脳の神経は連続的につながり網状の構造を呈しているとする「網状説」を主張しました。

「脳の神経線維模型」 スイス、ブシ社製 1893-1910年
ブールハーフェ博物館所蔵
©Rijksmuseum Boerhaave, Leiden V25313

ニューロン説…脳の神経はつながっておらず、何らかの情報伝達が行われる

スペインの医師であり神経解剖学者のサンチャゴ・ラモン・イ・カハール(1852-1934)は、光学顕微鏡を用いた詳細な観察から、「脳の神経は非連続的に配置され、隣接した細胞間で何らかの情報伝達が行われる」とするニューロン説を主張しました。

1906年、ゴルジとカハールはノーベル賞を同時に受賞したものの、その席での講演内容は両者相反するものでした。両名の死後、電子顕微鏡を用いてシナプス間隙が確認されたことで、ニューロン説に軍配が上がりました。

網状説とニューロン説の対比 サンチャゴ・ラモン・イ・カハール 1923年
カハール研究所所蔵
Cajal Institute, “Cajal Legacy”, Spanish National Research Council (CSIC), Spain.
※ゴルジの網状説(図中左)とニューロン説(右)の差を説明するためにカハールが描いた模式図

21世紀の人体研究

”脳が司令塔”という概念を覆す、新たな人体観

技術の進歩によって、体内で起こる現象が分子や原子のレベルで理解される現在。最新研究では、脳が全身の司令塔であるという既成概念が覆されつつあり、あらゆる臓器同士が脳を介さず直接情報をやりとりしながら助け合っていることが明らかになってきています。

本展覧会では4Kスーパーハイビジョンによる体内の映像が紹介されているほか、臓器たちの”メッセージ”が飛び交っている体内を色や音で表現した空間が用意されています。

腎臓の糸球体
©甲賀大輔・旭川医科大学/日立ハイテクノロジーズ/NHK
※画像はラットで撮影。白黒画像にイメージで色を付けています。
精巣の精細管
©甲賀大輔・旭川医科大学/NHK
※画像はラットで撮影。白黒画像にイメージで色を付けています。

最も身近であり、同時に壮大なテーマである「人体」。皆さまも本展覧会に足を運び、私たちの体が持つ神秘について思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

開催概要

展覧会名 特別展「人体 ー神秘への挑戦ー」
会場 国立科学博物館
会期 2018年3月13日(火)~6月17日(日)
休館日 ※3月26日(月)、4月2日(月)、4月30日(月・振替休日)、6月11日(月)は開館
時間 午前9時~午後5時(金・土曜は午後8時まで)
※入場は各閉館時刻の30分前まで
夜間延長 ゴールデンウィーク中の夜間延長について
【午後8時まで】4月29日(日)、30日(月・振替休日)、 5月3日(木・祝)
【午後6時まで】5月1日(火)、2日(水)、6日(日)
料金 一般・大学生:1,600円
小・中・高校生:600円
URL http://jintai2018.jp

記事提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/
 
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「プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画ー」

東京都美術館
クロード・モネ
『草上の昼食』
1866年
© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

2018年4月14日(土)から2018年7月8日(日)にかけて、東京都美術館では「プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画ー」が開催されます。

ロシアの首都モスクワに位置し、約70万点を超える収蔵作品を誇るプーシキン美術館。印象派からマティス、ピカソまで、珠玉のフランス近代絵画を揃えていることで知られます。

本展では、大都市パリの喧騒から想像の世界にいたるまで、描かれた場所と時代を軸にフランス近代風景画の流れが紹介されます。

開催概要

展覧会名 プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画ー
会場 東京都美術館
会期 2018年4月14日~2018年7月8日
公式サイト http://www.tobikan.jp/exhibition/2018_pushkin.htmltline-en/”>https://artexhibition.jp/prado2018/outline-en/

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/