国立西洋美術館「ルーベンス展-バロックの誕生」

国立西洋美術館


 
国立西洋美術館では、2018年10月16日(火)~2019年1月20日(日)の期間、「ルーベンス展-バロックの誕生」を開催します。
 
ペーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)の名前は、日本ではアニメ「フランダースの犬」によって知られています。主人公のネロ少年が一目見たいと望み続け、最終回にはその前で愛犬パトラッシュとともにこと切れる、聖母大聖堂の祭壇画の作者です。
 
ルーベンスは、バロックと呼ばれる壮麗華美な美術様式が栄えた17世紀ヨーロッパを代表する画家であり、後に「王の画家にして画家の王」と呼ばれたほどの存在でした。彼はバロック美術の中心地だったイタリアで学び、さらにイタリアの若い画家たちに影響を与えました。
 
本展はルーベンスとイタリアとの双方向の影響関係に焦点を当てます。ルーベンスの作品を、古代彫刻や彼に先行する16世紀のイタリアの芸術作品、さらに同時代以降のイタリア・バロックの芸術家たちの作品とともに展示します。
 

開催概要

 

展覧会名 ルーベンス展-バロックの誕生

会期 2018年10月16日(火)〜2019年1月20日(日)

会場 国立西洋美術館
東京都台東区上野公園7-7

開館時間 9時30分〜17時30分
(金曜、土曜は20時まで。ただし11/17は17時30分まで)
※入館は閉館の30分前まで

休館日 月曜日(ただし12/24、1/14は開館)、
12/28〜1/1、1/15

観覧料 一般 1,600円(1,400円)、大学生 1,200円(1,000円)、高校生 800円(600円)
※()内は前売・団体料金
※中学生以下無料

問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

URL http://www.tbs.co.jp/rubens2018/

記事提供:ココシル上野
 
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上野の森美術館 特別展「フェルメール展」

上野の森美術館


上野の森美術館では2018年10月5日~2019年2月3日の期間、特別展「フェルメール展」が開催されます。
 
世界で最も人気のある画家の一人であるフェルメール。その展覧会が、日本美術展史上、最多となる展示数で開催されます。
 
フェルメールは寡作でも知られ、現存する作品はわずか35点と言われています(諸説あり)。2008年に東京都美術館で開催され、93万人の来場者を記録した「フェルメール展」では、当時の日本史上最多となる7点の作品が展示されました。今回の展覧会では、それを上回る9点の展示を予定しており、その中にはオランダのアムステルダム美術館の「牛乳を注ぐ女」も含まれます。
 

展覧会概要

 

展覧会名 フェルメール展

会 期 2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日)
※12月13日(木)は休館。

会場 上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)

開館時間 9:30~20:30(入館は閉館30分前まで、開館・閉館時間が異なる日もあり)

日時指定入場制 待ち時間緩和を目的とし、入場時間を6つの時間帯に分けた前売日時指定券(当日日時指定券料金は+200円)での入場を原則としており、当日日時指定券は前売販売に余裕があった時間枠のみ販売。
一般2500円、大学・高校生1800円、中学・小学生1000円、未就学児は無料。

公式HP https://www.vermeer.jp/

インフォメーションダイアル 0570-008-035(会期前10:00~18:00、会期中9:00~20:00)

記事提供: ココシル上野
 
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東京国立博物館 特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」

東京国立博物館


東京国立博物館 平成館では2018年10月2日(火)~12月9日(日) の期間、東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」を開催します。

マルセル・デュシャン(1887-1968)は、伝統的な西洋芸術の価値観を大きく揺るがし、20世紀の美術に衝撃的な影響を与えた作家です。
 
この展覧会は2部構成で、第1部「デュシャン 人と作品」では、フィラデルフィア美術館所蔵の世界に冠たるデュシャン・コレクションより、油彩画、レディ・メイド、関連資料・写真など、計150余点によって、彼の創作活動の足跡をご覧になれます。
 
第2部「デュシャンの向こうに日本がみえる。」展は、東京国立博物館の日本美術コレクションで構成、もともと西洋とは異なった社会環境のなかで作られた日本の美術の意味や、価値観を浮かび上がらせ、日本の美の楽しみ方を新たに提案しようとするものです。デュシャンの作品を日本美術と比べて展示するという、世界ではじめての試みです。

展覧会概要

 

展覧会名 東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展 マルセル・デュシャンと日本美術

会 期 2018年10月2日(火)~12月9日(日)

会場 東京国立博物館(台東区上野公園13-9) 平成館 特別第1・2室

開館時間 9:30~17:00 ※ただし、金・土曜日、10月31日、11月1日は21:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日 ※ただし10月8日(月・祝)は開館、翌9日(火)は休館
観覧料 一般1,200(1,000/900)円、大学生900(700/600)円、高校生700(500/400)円
中学生以下無料
※( )内は前売り/ 20名以上の団体料金
※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳などを要提示。

TEL 03-5777-8600
公式HP http://www.duchamp2018.jp/

記事提供:ココシル上野
 
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【東京都美術館】「没後50年 藤田嗣治展」

東京都美術館


東京都美術館では、2018年7月31日(火)~10月8日(月・祝)の期間、「没後50年 藤田嗣治展」が開催されます。

明治半ばの日本で生まれ、人生の約半分をフランスで暮らし、晩年はフランス国籍を取得した画家、藤田嗣治(ふじた つぐはる、1886-1968)。2018年は没後50年にあたります。本展覧会では、藤田の代名詞ともいえる「乳白色の裸婦」を10点以上含む、精選された作品110点以上が一堂に展示されます。

開催概要

展覧会名 没後50年 藤田嗣治展
会 期 2018年7月31日(火)~10月8日(月・祝)
9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
※ただし7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)はサマーナイトミュージアムにより21:00まで
休室日 月曜日、9月18日(火)、25日(火) ※ただし、8月13日(月)、9月17日(月・祝)、24日(月・休)、10月1日(月)、8日(月・祝)は開室
会場 東京都美術館 企画展示室
観覧料 当日券 | 一般 1,600円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1,000円
団体券 | 一般 1,400円 / 大学生・専門学校生 1,100円 / 高校生 600円 / 65歳以上 800円
※団体割引の対象は20名以上
※中学生以下は無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
公式サイト http://foujita2018.jp/

情報提供:ココシル上野 https://home.ueno.kokosil.net/ja/

【東京国立博物館】親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館

東京国立博物館

東京国立博物館にて2018年7月24日(火)~9月9日(日)の期間、「親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」が開催されます。

『びじゅチューン!』とは世界の「びじゅつ」を歌とアニメで紹介するNHK Eテレの番組です。
 
今回のなりきり日本美術館は『びじゅチューン!』で歌になったトーハク所蔵の美術作品をテーマにしたこの夏おすすめの美術館。複製や映像を使った5つの体験型展示では絵に登場する人物や、絵を描いた人になりきって作品の中で遊ぶことができます。

展覧会概要

 

展覧会名 親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館

会 期 2018年7月24日(火)~ 2018年9月9日(日)

会場 東京国立博物館(台東区上野公園13-9) 本館特別4室・特別5室

TEL 03-5777-8600(ハローダイヤル)

開館時間 9:30~17:00(金曜・土曜は~21:00、日曜は~18:00)※入館は閉館の30分前まで

休館日 月曜日※8月13日(月)は開館

観覧料 一般620円(520円)/ 大学生410円(310円)
総合文化展観覧料で観覧できます。
※()内は20名以上の団体。
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上はの方は無料。入館の際に年齢のわかるものを要提示。
※子ども(高校生以下および満18歳未満)と一緒に来館した方(子ども1名につき同伴者2名まで)は、団体料金。
※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳などを要提示。
※平成館にて同時期に開催の特別展「縄文」(7月3日(火)~9月2日(日))は別料金。ただし中学生以下は無料。

東京国立博物館公式HP https://www.tnm.jp/

びじゅチューン!公式HP http://www.nhk.or.jp/bijutune/

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/ja/

企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」

東京都美術館


東京都美術館では、2018年7月21日(土)~10月8日(月・祝)まで、「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」を開催します。

行楽弁当から毎日のお昼ごはんまで、私たちの生活に深く根付いている、お弁当。そこには作る人と食べる人のつながりがあり、また一緒に食べる人たちとのつながりがあります。本展では「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの視点から捉え、その魅力を来場者自身が体験しながら発見できる空間が作られます。

開催概要

会場 東京都美術館 ギャラリーA・B・C

休室日 月曜日、9月18日(火)、25日(火)
※ただし、8月13日(月)、9月17日(月・祝)、24日(月・休)、10月1日(月)、8日(月・祝)は開室

開室時間 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)

夜間開室 金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
※ただし、7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)は 9:30~21:00

観覧料 当日券 一般 800円 / 大学生・専門学校生 400円 / 65歳以上 500円
団体券  一般 600円
※団体割引の対象は20名以上
※高校生以下は無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
※いずれも証明できるものをご持参ください
※同時開催の「没後50年 藤田嗣治展」のチケット(半券可)提示にて一般当日料金から300円引(1枚につき1名1回限り)。「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」のチケット(半券可)を館内のチケットカウンターでご提示の方は、「没後50年 藤田嗣治展」の当日券が100円引き(1枚につき1名1回限り)
※7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)の17:00以降は、「サマーナイトミュージアム割引」により、一般 600円、大学生・専門学校生 無料(要証明)
※10月1日(月)は「都民の日」により、どなたでも無料

特設WEBサイト http://bento.tobikan.jp/

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/

特別展「昆虫」

東京科学博物館


2018年7月13日(金)から10月8日(月)まで、東京科学博物館にて特別展「昆虫」が開催されています。

自然が生み出したものの不思議さや、命に対する敬意を感じさせてくれる、昆虫。特別展「昆虫」では、昆虫の体のしくみや能力、生態まで、国立科学博物館ならではの充実した昆虫標本に加え、CGや体感型など多角的な展示手法で紹介されます。

開催概要

展覧会名 特別展「昆虫」
会 期 2018年7月13日(金)- 10月8日(月・祝)
午前9時 – 午後5時(入館は各閉館時刻の30分前まで)
※金曜・土曜日は午後8時まで、8月12日(日)〜16日(木)、19日(日)は午後6時まで
※会館時間や休館日については変更する可能性があります
休館日 7月17日(火)、9月3日(月)、9月10日(月)、9月18日(月)、9月25日(月)
会場 国立科学博物館
観覧料 一般・大学生  1600円
小・中・高校生 600円※ 金曜・土曜限定ペア得ナイト券は2名1組2,000円(午後5時以降2名同時入場限定、男女問わず、当日会場販売のみ)
※ 未就学時は無料
※ 障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料
公式サイト http://www.konchuten.jp/

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/

「江戸まち たいとう芸楽祭 」 オープニングイベント 取材しました

上野恩賜公園竹の台広場(噴水広場)

大衆芸能の発祥地・台東区。本区ではこれまでに先人によって培われてきた芸能・文化のさらなる発展を願い、2018年8月4日(土)から2019年2月16日(土)にかけ、「江戸まち たいとう芸楽祭」を開催します。
 
名誉顧問はこの台東の地で芸を磨いてきたビートたけしさん。
 
夏の陣・冬の陣と大きく二部に分けて様々なプログラムを通し、「肩の力を抜いて楽しめる芸能」を発信していきます。
 
今回、その芸楽祭の開催を祝して8月4日(土)に行われたオープニングイベントを取材しましたので、その様子をお届けします。

美聖&プッチャリンfeat.車寅一郎

16時に始まった本イベント。まだ日が高く、気温は34度ありましたがステージ周辺に人が集まってきます。
 
まず賑やかに登場したのは、「美聖&プッチャリンfeat.車寅一郎」。2011年より「美聖&プッチャリン☆浅草流し」として活動していますが、本日は寅さんのモノマネをする車寅一郎さんと共演しました。

 
艶やかな着物が目を引く、浅草出身のシンガーソングライター美聖(みきよ)さん。

力強く美空ひばりさんの「お祭りマンボ」やオリジナルソング「日本・茶チャチャ」を歌いあげます。「日本・茶チャチャ」は日本の応援歌。海外の方にも日本の良さを伝えたいという想いを込めて作られた曲です。お客さんの手拍子で会場が盛り上がります。
 
 
車寅一郎さん。映画から飛び出してきたかのように、寅さんそっくりです。

 
 
「大きな木になりたい」という曲に合わせてパントマイムを演じるプッチャリンさん。ユーモラスでありながらどこか哀愁を誘う表情で情感たっぷりに演じます。

 
 

「昭和歌謡で巡る東京観光 唄声バスツアー」唄声ガイドさん

次に登壇したのは、日ごろ「観光名所を巡りながら、その土地にちなんだ昭和の名曲を全員で大合唱」するという新感覚のツアーを提供するガイドさんたち。本日は特別にステージで歌謡曲ライブを披露してくれました。

 
 
この季節にぴったりなキャンディーズの「暑中お見舞い申し上げます」や、誰もが知る坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」などの郷愁を感じるメドレー。マイクを向けられたお客さんも一緒に歌います。

 
 
西城秀樹さんの「YOUNG MAN(Y.M.C.A)」では、みんなが音楽に合わせて体を動かし会場が一体となりました。

 
 

ピヨピヨレボリューション

このころだいぶ日が落ちて涼しさを感じられるようになりました。ステージ前で足を止める方がさらに増え始めます。
 
ピヨピヨレボリューションは、「まるで音楽ライブを観ているかのようなノリで物語を楽しむことができる」歌とダンスとお芝居を組み合わせたパワフルなライブstyle演劇を体現する劇団。

 
 
本日は「即興ライブstyleエチュード」と称し、その場でお客さんから募ったキーワードをもとにお芝居を作り上げるという試みに挑戦しました。観ているこちらも一体どのようなストーリーになるのかドキドキします。本当に音楽ライブであるかのように、お客さんを巻き込んで展開してゆくお芝居でした。

 

​浅草安来節 大和家一座

安来節とはどじょうすくいでおなじみの島根県の民謡ですが、大正時代に浅草と大阪で大ブームになりました。その浅草でのブームを担ったのがこの大和家の初代八千代でした。

 
 
現在どじょうすくいというと、男踊りを思い浮かべる方が多いかと思われますが、実はより歴史の長い女踊り。

 
 
細い筒の中に小銭の入った「銭太鼓」の演奏も披露。太鼓が宙に舞うたびにシャンシャンという涼し気な音が響きます。

 
 
そしておなじみ男踊り。お客さんのなかには海外からの観光客も目立ちましたが、興味深げに鑑賞していました。

 
 

服部征夫区長、河野純之佐議長挨拶

台東区長と台東区議会議長から、区を代表して挨拶がありました。
 
着流しで登場の服部征夫台東区長は「今年は江戸から東京に改称して150年。江戸ルネサンス元年として、様々な試みをもって粋で人情豊かな台東区ならではの文化を国内外に広く伝えたい」と語ります。

 
 
河野純之佐台東区議会議長からは「台東区は大衆芸能・文化の発祥地。今までに多くの芸能人・文化人がこの地で誕生しました。文化の中心地としてのさらなる発展のため、今回芸楽祭を開催しました。上野だけでなく浅草、谷中など台東区全体で盛り上げていきたい」とのお話がありました。

 
 

スペシャルゲスト登壇(岸本加世子さん、アル北郷さん)

いよいよ待ちに待ったスペシャルゲストの登場です。
 
本日イベントの最後に上映が予定される、芸楽祭名誉顧問・北野武監督の映画『菊次郎の夏』。
 
本作にちなんだゲストということで作品中で菊次郎の妻を演じた女優の岸本加世子さんと、長年ビートたけしさんの付き人を務めるアル北郷さんのお二人が登場しました。区長・区議会議長とともに記念撮影です。

『菊次郎の夏』は母親と離れ離れになった少年とビートたけしさん演ずる中年男の菊次郎が、一緒に母親探しの旅に出るロードムービーです。台東区・浅草がその旅の出発地ということもあり、今回オープニングイベントでの上映が決定されました。
 
バックミュージックとして、本作のメインテーマである久石譲さん作曲の『Summer』が流れるなか対談が進められました。夜のとばりが下りるころ、ひっそりと流れるノスタルジックな旋律が映画上映に向けて雰囲気を盛り上げます。
 
本作の公開は1999年ということもあり、主に前年ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『HANA-BI』と比較して語られました。

 
 
岸本さんは「『HANA-BI』はバイオレンスな表現が多くてたけしさんの怖い面が出ているけれど、『菊次郎の夏』はたけしさんの優しい部分、弱い部分が見られる」と語ります。
 
浅草はたけしさんが芸人としての一歩を踏み出した地であり、たけし映画で浅草が舞台となっているものはこの1本のみ。「菊次郎」はたけしさんの実の父の名前ですし、岸本さん演じる菊次郎の妻にはたけしさんの実の母・さきさんを彷彿とさせるところがあるそう。そのようなエピソードから、本作はたけしさんにとって思い入れの深い作品なのではないかと感じました。
 
その他数々の裏話によりお客さんの作品への期待が最高潮に達したところで、上映開始です。広々とした屋外で夜風に当たりながら映画を堪能して、本日のイベントは終了です。


8月4日(土)よりスタートした江戸まちたいとう芸楽祭は台東区各地で芸能・映画・演劇の分野で様々なプログラムが開催されます。無料で参加できるものがほとんどですので、気軽に覗いてみてはいかがでしょうか。詳しくは、下記公式ホームページをご覧ください。
 

江戸まち たいとう芸楽祭概要

会 期 2018年8月4日(土)~2019年2月16日(土)

会場 ○上野地区 上野恩賜公園 噴水前・御徒町南口駅前広場・上野ストアハウス ほか
○谷中地区 防災広場「初音の森」ほか
○北部地区 山谷堀広場・奥浅草界隈 ほか
○南部地区 浅草橋区民館 ほか
○浅草地区 浅草公会堂浅草九劇・木馬亭・雷5656会館 ときわホール ほか

公式HP http://www.taitogeirakusai.com/

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【東京都美術館】「BENTO おべんとう展-食べる・集う・つながるデザイン」内覧会レポート

東京都美術館

2018年7月21日(土)から10月8日(月・祝)まで、東京都美術館で「BENTO おべんとう展-食べる・集う・つながるデザイン」が開催されています。7月20日に報道内覧会に参加しましたので、今回はその内容についてレポートいたします!

私たちが普段口にしている「おべんとう」。あなたは、いつもどんな気持ちで食べていますか。
いつも一緒におべんとうを食べる仲間と談笑しながら?それとも、作ってくれた人のことを想像しながら?

行楽弁当から毎日の昼ごはんまで、「おべんとう」は私たちの生活に深く根付いています。誰かが作ってくれたお弁当は人から人へと手渡された「贈り物」であり、人と人とのつながりを深めるソーシャル・ツールとして、古来から重要な役割を果たしてきました。
 

《あゆみ食堂のお弁当》2017年
料理:大塩あゆ美、写真:平野太呂

「おべんとうを作る人」は栄養バランスと全体の色彩、配置を考えてお弁当箱に食材を詰めていきます。これって、本当に食べてくれる人のことを考えなければできないことですよね。そこには、食べる人と作る人の間の物語がある。つまり、おべんとうは「食べること」をめぐるコミュニケーション・ツールでもあるのです。
 
本展覧会は、日本独自の文化である「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの側面から捉え直すという試みです。会場には遊び心のあるユニークなお弁当や、現代アーティストの参加型の作品が展示され、おべんとうの魅力を全身で体験し、その新たな視点を得られる空間となっています。

歌って踊れる「おべんとう」?!

展覧会は、「発酵デザイナー」の小倉ヒラクさん制作の楽しい新作アニメーション作品<おべんとうDAYS>から始まります。「ゆる系」のほんわかした絵柄に口ずさみやすいメロディと歌詞、振り付けで、歌って踊ると自然におべんとうのことがわかるという作品。
 

気さくに来場者に接する小倉氏。地下のギャラリーにも小倉氏の作品が展示されている

「言えないきもちが、かくし味だよ。こだわろう、思いのまま」

<おべんとうDAYS>はゆかいなキャラクターたちはもちろん、豊かな四季の情景と、シンプルなようで深く読み解ける歌詞が印象的です。踊る、歌う。身体を使ったムーブメントが開く新しい「おべんとう体験」。ぜひ、会場で一緒に口ずさんでみてください!

「おべんとう」が生み出す、楽しいコミュニケーション

広々とした地下ギャラリー。「コミュンケーション」を核に制作された作品が展示されている

 
お弁当を食べる人々の姿を写した阿部了氏の作品《ひるけ》

 
大塩あゆ美氏によるプロジェクト《あゆみ食堂のお弁当》の展示

地下ギャラリーでは、おべんとうが生み出すコミュニケーションに注目したアーティストたちの作品が多数展示されています。

読者からの「誰々に、こんなお弁当を作ってあげたい」というお便りに応えて大塩あゆ美氏がお弁当を作り、読者にレシピとお弁当を届けるという《あゆみ食堂のお弁当》では、実際に制作されたお弁当を平野太呂氏が撮影した写真を展示。
 
また、阿部了氏の作品《ひるけ》は、色々な人がお弁当を黙々と食べている姿を写したもの。「どんな人が作ったのだろう?」「今、どんな気持ちなのだろう?」写真を見ているだけで、想像力を掻き立てられます。
 

森内康博氏によって撮影されたワークショップのドキュメンタリー映像

 
お弁当箱を開けると参加した中学生たちの映像が流れる

 
小山田徹氏(とお嬢ちゃん)によるユニークな《お父ちゃん弁当》

 
「おべんとうルーレット」。誰に、何をテーマにしてお弁当を作るか決めてくれる。テーマが決まったら、お弁当のアイディアを書き出してみよう

お弁当を起点に自分と自分の身の周りの世界との関係についてじっくり考えることのできる展示も紹介。

小山田徹氏の作品は、長女がお弁当を考案して描き、父である小山田氏がその絵を元にお弁当を作るという日々の営みを紹介する《お父ちゃん弁当》。中には大人ではとても作ろうとは思えないようなアイディアのお弁当もあり、小山田氏は一体どんな気持ちでこの「無茶ぶり」に向き合ったのだろうと考えると、とても楽しいです(笑)。会場の一角にはルーレットでテーマと贈る相手を決めてお弁当作りにトライしてみるというコーナーもあります。

森内康博氏は、中学生が親の手を借りずに自分でお弁当を作る様子を子供たち自身がドキュメンタリー映像にするワークショップを開催。そのプロジェクトを映像作品として展示しています。テーブルの上のお弁当箱を開けると、箱の中に参加した中学生たちの映像が流れるというユニークな演出も。

「おべんとう」を再発見。参加体験型《intangible bento》

地下に広がるマライエ・フォーゲルサング氏による参加型展示。小屋のような10のセクションがある

 
会場の各所で「精霊フォン」をかざすと精霊たちの声が聞こえてくる。大人用と子供用に分かれているので家族連れで楽しめる

 
精霊さんになるフォーゲンルサング氏。作者が一番楽しんでいるような気が・・・

 
未来の食肉産業に貢献することが期待されている「骨植物」

食べることをデザインする「イーティング・デザイナー」であるマライエ・フォーゲルサング氏。彼女の展示はおべんとうの「触ることや見ることができない」側面を《intangible bento》の展示で生き生きとした物語として表現し、私たちをその中に誘います。

私たちの慣れ親しんだおべんとうを、普段とは違う視点で捉える作品を通じて、来場者自身がよくみて考え、おべんとうを再発見することができるような空間です。

本展示を監修したイーティング・デザイナーのマライエ・フォーゲルサング氏。もともとはオランダのプロダクト・デザイナー

会場では、「精霊フォン」を使って精霊たちの声を聞くことができます。彼らが語りかけてくるのは、目に見えない思い出や生産者との物語、そしてバイオプラスティックのお弁当箱や昆虫食など、おべんとうの「未来の可能性」です。

お弁当は作る人から食べる人であるだけではなく、今を生きている私たちから「未来のあなた」への贈り物なのかもしれません。

FRAGMENTS PASSAGE – おすそわけ横丁

おすそわけ横丁の入り口。まるで東南アジアのバーザールのような雰囲気が漂う

 
横丁にはたくさんの人に頂いた「おすそわけ」が並ぶ。これは・・・兜?

 
バザールに集まる「おすそわけ」を使ったワークショップ

誰かとおべんとうを食べる時の楽しみは、「おかず交換」。そういう人も多いでしょう。北澤潤氏はこの「おすそわけ」の要素に着目し、美術館の中にその気持ちや文化を考える《おすそわけ横丁》を作り上げました。

まるで東南アジアの伝統市場の風景を彷彿とさせるこの通りには、持ち寄ったものを自由におすそわけし合う空間が広がっています。家からものを持ち寄ったり、広場で敷物を広げたり。会場の一角では、横丁に集まった「おすそわけ」を使ったワークショップも行われていました。そこには、誰かに何かを「教える」といった空気はありません。あくまでこれも「おすそわけ」なので、みなさんとても自由でくつろいだ雰囲気で取り組まれていました。

この《おすそわけ横丁》は、日々おこなわれる「おすそわけ」によって変化する展示だと言えるでしょう。あなただったら、何をおすそわけしますか?してもらいますか?
 

会場には、世界のさまざまなお弁当箱を紹介するコーナーも

他にも会場では江戸時代に宴の場で使われた美しくユニークな形のお弁当箱や、世界のさまざまなお弁当箱を紹介。私たちの文化の中の「食べること」への工夫やデザインに注目し、「お弁当を食べる」という行為を通して起こる人と人とのコミュニケーションについて考えます。
 
また、8月20日には休館日の月曜日に「キッズ・デー」を開催。楽しい参加型プログラムで親子でゆったり楽しめるほか、会期中は東京都交響楽団とのコラボレーション企画の音楽会や作家によるワークショップもおこなわれます。

見て、聞いて、触れて楽しい「BENTO おべんとう展-食べる・集う・つながるデザイン」。
会場には素敵な「おもてなし」と遊び心があふれています。
みんなが大好きなおべんとうを通じて、あなたの大切な人とのつながりを感じてみてはいかがでしょうか?
 

開催概要

展覧会名 「BENTO おべんとう展-食べる・集う・つながるデザイン」
会 期 2018年7月21日(土)- 10月8日(月・祝)
9:30から17:30まで(入室は閉室の30分前まで)
※ただし7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)はサマーナイトミュージアムにより21:00まで
休室日 月曜日、9月18日(火)、25日(火) ※ただし、8月13日(月)、9月17日(月・祝)、24日(月・休)、10月1日(月)、8日(月・祝)は開室
会場 東京都美術館 ギャラリーA・B・C
観覧料 一般 800円 / 大学生・専門学校生 400円 / 65歳以上 500
団体(20名以上) 600円 / 高校生以下は無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
※いずれも証明できるものをご持参ください
※10月1日(月)は「都民の日」により、どなたでも無料
公式サイト http://bento.tobikan.jp/

 

情報提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/ja/
 
その他のレポートを見る:https://www.culture.city.taito.lg.jp/ja/reports

【国立科学博物館】特別展「昆虫」内覧会レポート

国立科学博物館

2018年7月13日(金)から10月8日(月・祝)にかけて国立科学博物館で特別展「昆虫」が開催されています。メディア向け内覧会に参加してきましたので、さっそく展示の様子をお伝えします!

夏といえば、青い空、麦わら帽子、そして昆虫採集!
ということで、今回のカハク(科博)の特別展のテーマはストレートに「昆虫」です。

本展覧会は、国立科学博物館が意外にも(?)「昆虫」をテーマに開催する初めての大型特別展。その起源は4億8000万年前と言われ、私たち人類よりもはるかに長い歴史を持つ昆虫は、さまざまな環境に適応しながら、他の生物に比べて著しい多様化を遂げてきました。その種は、現在名付けられているだけでもなんと約100万種。

その仕組みや能力、生態について、標本やCG、体験型展示などを通して国立科学博物館ならではの知見を紹介する「昆虫」展は、家族で見て回るもよし、カップルで「キモい」と言って盛り上がるもよし。

一足先にその見どころをご紹介いたします!


ド迫力の巨大昆虫模型

大人気のクワガタ。黒光りする胴体とシャープなフォルムがカッコイイ

 

夏にプンプン飛び回る蚊もこの通り、巨大模型に。その姿は長年、過酷な環境の中で生き抜いてきた証でもある

 

こちらはニホンミツバチ。緻密な体毛の再現に驚かされる

会場に足を踏み入れると、まず度肝を抜かれるのが全長2メートルの巨大模型。クワガタ、オオムラサキ、ニホンミツバチ・・・。監修者が「触覚の節の数や足の長さまで完全に再現した」と語る入魂の作です。
普段特に注目することもない昆虫の身体ですが、あらためて巨大なスケールの模型で見ると、その複雑さ、多様性に驚かされ、その不思議さを実感させられます。

数万点の昆虫と「標本回廊」

色彩、形態ともにバリエーション豊かな昆虫標本の数々

 

樹脂に貼り着き、琥珀の中に閉じ込められた昆虫

 

世界最大の蝶、アレクサンドラトリバネアゲハと他種の比較

 

約5万点のコレクションが並ぶ壮大な「標本回廊」

また、今回の展覧会で非常に充実しているのが昆虫の標本です。古くから、多種多様な形と色彩で多くの人を魅了してきた昆虫たち。会場にはとても見尽くせないほどの標本が展示されているため、きっと誰もが「初めて見る」昆虫と出会えるはず。

特に、壁面がさまざまな研究機関・研究者・愛好者たちのコレクションで埋め尽くされた第5章は圧巻の一言。こうしたコレクションは昆虫研究の基盤となりますが、研究者によって収集の方針が異なり、ひとりで数万体、あるいは数十万体という巨大なコレクションを作り上げた人もいるそうです。

どうしてこうなった?美しい昆虫たち、ざんねんな昆虫たち

腹面から見ると巨大な「目」を持つアキレスモルフォ。蛾ではなく蝶だが、そもそも両者の境界はあいまいだという

 

捕食者に食べられないように有毒の蝶の擬態をしたツマグロヒョウモン

 

どうしてこうなった?どこかユニークな姿をした世界最大級の昆虫「メガスティック」。最長のものは624mm

 

「美しい昆虫」コーナー。その色彩の輝きはまるで宝石のよう

本展では、昆虫の生態の多様性を、食べる、住む、たたかう、といったキーワードに沿って紹介し、昆虫が生き抜くために獲得したさまざまな生態を見ることができます。そのユニークな形態の数々は見ていて興味が尽きず、「どうしてこうなった?」と好奇心を刺激されます。

ぜひ、あなただけの「お気に入り」の昆虫を探してみてください!

恐怖!「Gの部屋」

会場の片隅に何やら怪しげな一角が・・・

 

「生きた」マダカスカルゴキブリの展示

会場の中で特に異彩を放つのが「G」のコーナー。嫌悪する人があまりに多いばかりに「G」というコードネームを与えられてしまったこの昆虫ですが、本来はカマキリの系統に近く、決して人間に害をなす存在ではありません。

というわけでガラス越しにじっくりと見物。一心不乱に「もぐもぐもぐ・・・」とエサを食べているその姿に、不覚にも「かわいい」と感じてしまいました。ではなぜ、私たちはこんなにもGが嫌いなのか?それはやはり、私たちの発達した衛生観念や、幼い頃からの「刷り込み」が大きいのでしょう。Gが嫌いで仕方がない人にこそ、このコーナーはお勧めです!

とにかく圧巻の昆虫ワールド

広々とした展示空間。会場は5つのチャプターに分かれている

 

やっぱり男の子の一番人気はカブトムシ

 

アリと他の昆虫の共生を、4コマ漫画で楽しく紹介

 

直感的に昆虫ワールドを体感できるインスタレーションも

 

1984年に日本で発見されたヤンバルテナガコガネの紹介

その他にも、いずもり・よう氏作による4コマ漫画、360度画像を回転させて小さな昆虫を観察できる3D昆虫、世界に一点だけのヤンバルテナガコガネの「ホロタイプ標本」を展示するコーナーなど、会場の随所には魅力あふれる展示がいっぱいです。
さらに会場には「正しい昆虫採取」を学べるコーナーもあるので、お子さんの夏休みの宿題にもうってつけですね。

 

昆虫が大好きな人も、ちょっと苦手な人も。
この夏、未知とロマンにあふれた「昆虫ワールド」を体験してみてはいかがでしょうか?

開催概要

展覧会名 特別展「昆虫」
会 期 2018年7月13日(金)- 10月8日(月・祝)
午前9時 – 午後5時(入館は各閉館時刻の30分前まで)
※金曜・土曜日は午後8時まで、8月12日(日)〜16日(木)、19日(日)は午後6時まで
※会館時間や休館日については変更する可能性があります
休館日 7月17日(火)、9月3日(月)、9月10日(月)、9月18日(月)、9月25日(月)
会場 国立科学博物館
観覧料 一般・大学生  1600円
小・中・高校生 600円※ 金曜・土曜限定ペア得ナイト券は2名1組2,000円(午後5時以降2名同時入場限定、男女問わず、当日会場販売のみ)
※ 未就学時は無料
※ 障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料
公式サイト http://www.konchuten.jp/

記事提供:ココシル上野
https://home.ueno.kokosil.net/
 
その他のレポートを見る:https://www.culture.city.taito.lg.jp/ja/reports