東京国立博物館 第6回「博物館でアジアの旅」開催!

東京国立博物館


東京国立博物館では、2019年9月10日(火)~10月14日(月)まで、第6回「博物館でアジアの旅」が開催されます。

「博物館でアジアの旅」は、今年で6回目を迎える東京国立博物館の秋の恒例企画です。
東洋の美術・工芸・考古遺物が集う「東洋館」を舞台に、毎年異なるテーマを掲げ、それに沿った名品を館内随所に展示します。

今年のテーマは「愛」。
愛は人間の根源的な感情であるがゆえに、その対象や交わりのかたちもさまざまです。
愛と性のかかわり、愛と恋の違いについても、人それぞれの答えがあるはず。
今回は「ラブラブアジア」※というタイトルのとおり、愛を題材とした多彩な作品をご紹介しながら、アジア各地の人々が、いにしえより愛をどのようにとらえ、表現してきたのかを探ります。

※正式には「LOVEラブアジア」(“ラブ”部分はハートマーク)と表記します。

 

◇主な作品◇

≪一本の矢に込めた、切なる願い≫

 

【東洋館13室】

●ナーイカを膝に乗せて矢をつがえるナーヤカ
ビーカーネール派 インド 18世紀初

実は、男が狙った矢の先には雄鶏がいるのです。
雄鶏さえ鳴かなければ朝は来ない、そうすれば二人はいつまでも一緒にいられるという男女の想いが描かれています。

※インドではさまざまな愛を細密画の形で表現してきました。今回の展示では、性的表現を含む作品も一部ございます。予めご了承ください。

 

≪絵画ではなく刺繍!愛にあふれた縁起物≫

【東洋館10室】

●花鳥図屏風(かちょうずびょうぶ)
朝鮮 朝鮮時代・19世紀 小倉コレクション保存会寄贈

つがいの鳥と吉祥の植物を刺繍で表したおめでたい意匠の屏風。
新婚の高貴な女性の部屋を飾ったものです。

 

≪美女と勇者のカップル、その運命やいかに≫

【東洋館13室】

(左) ワヤン・クリ アルジュノ
インドネシア・中部ジャワ 20世紀 松本 亮氏寄贈

(右) ワヤン・クリ バヌワティ
インドネシア・中部ジャワ 20~21世紀 松本 亮氏寄贈

インドネシアの影絵人形ワヤン・クリ。
画像の二体は叙事詩『マハーバーラタ』に登場するキャラクターです。
勇者アルジュノを慕いながら、彼の宿敵の妻となった美女バヌワティ。
戦火のなかでついに二人は結ばれますが、バヌワティは敵襲によって命を散らします。

 

≪“鴛鴦(おしどり)夫婦”が可愛い、唐三彩の枕≫

【東洋館5室】三彩印花鴛鴦文枕(さんさいいんかえんおうもんまくら)

中国 唐時代・8世紀 広田 松繁氏寄贈

夫婦和合の象徴とされる鴛鴦が、子孫繁栄を意味する蓮花に乗った、たいへん縁起のよい意匠が施されています。

 

≪仲良し親子には、隠れた意味が≫

【東洋館9室】白玉水禽形合子(はくぎょくすいきんがたごうす)
中国 清時代・19世紀

蓮池に遊ぶ水鳥の家族を表す白玉の合子。
雌雄の水鳥は相愛を、雛鳥と蓮は子孫繁栄を意味します。
蓮は恋と同音なので、恋愛をも象徴するモチーフです。

 

≪二人の想いを、笛の音にのせて≫

【東洋館8室】春水吹簫図扇面(しゅんすいすいしょうずせんめん)
諸火斤筆※ 中国 清時代・乾隆48年(1783) 林 宗毅氏寄贈

※「火斤」は正式には1文字での表記です

うららかな春の川下りを楽しむ男女。南宋時代の有名な詞人・姜キ(きょうき)が奏でる簫(しょう)の音に、彼に愛された小紅(しょうこう)が歌をあわせる場面です。
※展示は9月18日(水)から

 

≪小さいけれど、後ろ姿までラブラブ≫

【東洋館3室】銀製装飾(ぎんせいそうしょく)ピン
イランまたはイラク パルティア時代・2~3世紀

(全体)

 

(背面部分)

まったりと飲食を楽しむ、夫婦と思しき仲睦まじい男女の姿が印象的です。
葬送の宴の一幕とも考えられます。

 

◇関連イベント◇

※すべて参加無料(ただし高校生を除く18歳以上70歳未満の方は当日の観覧料が必要)

<スペシャルツアー「愛を探す旅 ―添乗員はトーハク研究員―」>[当日受付]

各日3人の研究員が「愛」をキーワードに約20分ずつ、計70分間の東洋館の旅へと、ご案内します。

スペシャルツアー 2018年の実施風景

 

●9月10日(火)14:00~15:10「工芸に表現された愛」

猪熊 兼樹(工芸史)、小野塚 拓造(中近東考古)、三笠 景子(東洋陶磁史)

●10月8日(火)14:00~15:10「絵画に表現された愛」

勝木 言一郎(東洋美術史)、植松 瑞希(東洋絵画)、市元 塁(東洋考古)

受付場所:東洋館1階エントランス(受付開始は各回30分前予定)

※展示室をめぐるツアーです。歩きやすい靴でご参加ください。

<月例講演会「アジア美術に見える愛の表現」>[当日受付]

地中海世界から東アジアに至るまで、愛をテーマとしたさまざまな作品を通して、古今東西の人々が愛をどのようにとらえ、そして表現しようとしたのかを探ります。

●9月28日(土)13:30~15:00

講師:勝木 言一郎(東洋美術史)

会場:平成館大講堂(開場は開始30分前予定) 定員:380名

 

<ボランティアによるガイドツアー>[当日受付]

東洋館ハイライト、彫刻、考古などのガイドツアーを「博物館でアジアの旅 特別バージョン」で実施します。

9月15日(日) 11:00~11:40 東洋館ツアー (1)

9月20日(金) 11:00~11:30 樹木ツアー (2)

9月21日(土) 14:00~14:40 本館ハイライトツアー (2)

9月26日(木) 11:00~11:40 東洋館ツアー (1)

9月29日(日) 14:30~15:00 考古ガイド@東洋館 (1)

10月1日(火) 11:00~11:40 たてもの散歩ツアー (2)

10月3日(木) 11:00~11:40 東洋館ツアー (1)

10月5日(土) 14:00~14:40 本館ハイライトツアー (2)

15:00~15:30 彫刻ガイド@東洋館 (1)

10月6日(日) 14:30~15:00 考古ガイド@東洋館 (1)

10月13日(日) 15:00~15:30 彫刻ガイド@東洋館 (1)

集合場所:(1)東洋館1階エントランス

(2)本館1階エントランス

 

<トーハクでヨガ体験>[事前申込制]

毎年大好評のヨガ、今年も行います! トーハクの文化財に囲まれながらヨガを体験できるチャンスです。

●マットでリラックスヨガin表慶館

9月27日(金)(1)11:00~11:30、(2)13:30~14:00、(3)15:00~15:30

講師  :渡辺 美保(ヨガインストラクター)

会場  :表慶館1階(受付開始は各回30分前予定)

定員  :各回20名(応募者多数の場合は抽選)

申込方法:当館ウェブサイトのフォームからお申し込みください。

申込締切:8月23日(金) 必着

※マットを使用したヨガとなりますので、動きやすい服装でご参加ください。(ジーンズ、スカートはご遠慮ください)

※着替えができる部屋をご利用いただけます。

 

●気軽に椅子ヨガin東洋館

気軽に椅子ヨガin東洋館(2018年の実施風景)

 

10月4日(金)(1)11:00~11:30、(2)13:30~14:00、(3)15:00~15:30

講師  :渡辺 美保(ヨガインストラクター)

会場  :東洋館1階(受付開始は各回15分前予定)

定員  :各回20名(応募者多数の場合は抽選)

申込方法:当館ウェブサイトのフォームからお申し込みください。

申込締切:8月30日(金)必着

※動きやすい服装でご参加ください。(ジーンズ、スカートはご遠慮ください)

※展示室内でのプログラムですので、着替えができる部屋のご用意はございません。

 

【博物館でアジアの旅 ラブラブアジア】

※正式には「LOVEラブアジア」(“ラブ”部分はハートマーク)と表記します。

■会期:2019年9月10日(火)~10月14日(月・祝)
■会場:東京国立博物館 東洋館
■開館時間:9時30分~17時

※金・土曜日は21時まで、9月20日(金)・21日(土)は22時まで

※入館は閉館の30分前まで

■休館日:月曜日、9月17日(火)、9月24日(火)

※9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)、10月14日(月・祝)は開館

■観覧料:一般620円(520円)/大学生410円(310円)

※総合文化展観覧料および開催中の特別展観覧券(観覧当日に限る)でご覧いただけます。

※( )内は20名以上の団体料金。

※特別展は別料金。

※高校生以下、および満18歳未満と満70歳以上の方は無料。

入館の際に年齢のわかるものをご提示ください。

※障がい者とその介護者1名は無料。

入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。

※敬老の日(9月16日<月・祝>)は総合文化展が観覧無料です。

お問合せ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

■ウェブサイト: https://www.tnm.jp/?lang=ja/

記事提供:ココシル上野


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