上野恩賜公園竹の台広場(噴水広場)
上野⽂化の杜新構想実⾏委員会と公益財団法⼈東京都歴史⽂化財団 アーツカウンシル東京は、⽇本⽂化の集積地でもある上野公園とその周辺地域を舞台に社会包摂をテーマにした⽂化芸術事業「UENOYES」を展開し、世界に向けて上野の魅⼒を発信しています。
2019年11⽉9⽇ (⼟)・10⽇ (⽇)には、⽇⽐野克彦総合プロデューサーの下、ファッションデザイナー・⼭縣良和⽒をディレクターとして迎え、上野恩賜公園 ⽵の台広場を舞台にスペシャルアートイベント「UENOYES2019 “FLOATINGNOMAD”」を開催します。テーマである“FLOATING NOMAD (=浮遊遊動⺠)”は、上野恩賜公園というオープンな空間へ、多様な国や地域から集まった様々な⽴場の⼈々がまるで遊動⺠のように思い思いの装いで集い、表現や⾏動を通じてダイバーシティを表わし、交流や学びの場を形づくるインクルーシブなアートイベントとなっていく様⼦をイメージしています。
当イベントでは、会場のランドマークおよびワークショップスペースとなる《段ボールオブジェ・サイト》を、⽇⽐野⽒監修・総指揮の下、東京藝術⼤学のDOORプロジェクト受講⽣と⼭縣⽒が主宰するファッション私塾「coconogacco/ここのがっこう」の混成チームが中⼼となって制作・設置します。
また、奈良を起点に北京〜ウルムチ〜ペルセポリス〜パルミラを経てヴァチカン(ローマ)までを辿った《篠⼭紀信「シルクロード」写真展》や、ライブストリーミングスタジオ「DOMMUNE」がこの⼆⽇間限り集結し独⾃のスペシャルプログラム等を配信する《DOMMUNE UENOYES》、フランス⼈写真家のシャルル・フレジェによる写真展等、テーマに沿ったコンテンツを展開予定です。特に、会場の噴⽔池を会場としたファッションショー形式で発表する⼭縣⽒のレーベルの最新コレクションは、当イベントならではの演出内容となっており⾒どころの⼀つです。
⼭縣良和(ヤマガタヨシカズ)
1980年、⿃取県⽣まれ。2005年にイギリスのセントラル・セント・マーティンズ美術⼤学を卒業。在学中にジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを務める。帰国後、2007年に⾃⾝のレーベル「writtenafterwards」をスタート。2015年、⽇本⼈で初めてLVMHプライズにノミネート。⾃由で本質的なファッションの教育の場として「coconogacco」を主宰し、 多くのクリエーターを輩出している。
【UENOYES2019 “FLOATING NOMAD”】
◆主なコンテンツ・アーティスト
《「writtenafterwards」ファッションショー》※11月9日(土)17:00~
―テーマである“FLOATING NOMAD”を体現するメインコンテンツ―
ファッション表現の可能性を様々な形で発表し続けるレーベル「writtenafterwards」が、2年ぶりとなるファッションショーを開催。昨年から発表を継続している“現代の魔⼥”をテーマにした三部作の集⼤成となるコレクションを披露します。会場となる上野恩賜公園の⽵の台広場の噴⽔では、様々な装いの⼈々が、さながら浮遊遊動⺠のように⽴ち現れ、テーマを体現するインクルーシブなファッションショーを繰り広げます。
《段ボールオブジェ・サイト》
―⽇⽐野克彦総合プロデューサー監修・総指揮の下、2者協働で⼤型オブジェをライブ制作―
⽇⽐野克彦(UENOYES総合プロデューサー/現代美術家)監修・総指揮の下、東京藝術⼤学のDOORプロジェクト(※)受講⽣と⼭縣⽒が主宰するファッション私塾「coconogacco/ここのがっこう」の混成チームが、当イベントのテーマである“FLOATING NOMAD”を象徴する、段ボールを素材とした会場のランドマークとなるアートモニュメントをライブ制作します。また、完成したサイトは、ワークショップ会場、来場者の休憩場所(オアシス)となります。※DOORプロジェクト…東京藝術⼤学の履修証明プログラム『Diversity on the Arts Project』
《「coconogacco」野外ワークショップ》
―昨年度⼤好評の野外写⽣⼤会がバージョンアップして登場-
昨年度⼤好評を得た⾃由参加型の野外写⽣⼤会が「coconogacco」とのコラボレーションでバージョンアップします。屋外彫刻のような格好をした路上パフォーマー(スタチュー)をはじめとするモデルたちを、「coconogacco」講師陣や東京藝術⼤学の卒業⽣・在校⽣のアドバイスを受けながらスケッチ出来ます。事前予約不要。⼦供をはじめ、誰でも参加可能です。
《篠⼭紀信「シルクロード」写真展》
―テーマ“FLOATING NOMAD”と交易路を⾏き交う⼈々のイメージが重なり合う特別展⽰-
1980年に発表された写真家・篠⼭紀信の「シルクロード」は、奈良を起点に北京〜ウルムチ〜ペルセポリス〜パルミラを経てヴァチカン(ローマ)へと辿る“絹の道” に沿ったユーラシア⼤陸各地の⾵景や習俗、素顔の⼈々を活写する⼤規模なプロジェクト。全8刊にまとめられた写真集は、昨年、ルイ・ヴィトン「ファッション・アイ」コレクションの⼀冊として新たに再構成され、話題を呼びました。当イベントに設置する「ゲル」(パオ・遊牧⺠のテント)にて、厳選されたプリントを⼀挙に展⽰します。
《DOMMUNE UENOYES》
―「DOMMUNE」が当イベント独⾃のスペシャルプログラム等をライブ配信-
渋⾕区の再開発に伴い「SUPERDOMMUNE」として進化する宇川直宏(現代美術家、映像作家)主宰のライブストリーミングスタジオ「DOMMUNE」が、瀬⼾内国際芸術祭に続いて当イベントに登場します。この⼆⽇間限り集結し、現在進⾏形のコンテンツを刻々と発信。《DOMMUNE UENOYES》独⾃のスペシャルプログラムも配信する予定です。
※コンテンツ・トークショー等の詳細についてはWEBサイトでお知らせします。
《パープルーム予備校》
美術家・梅津庸⼀が主宰するアーティスト・コミュニティ「パープルーム」。その拠点である「パープルーム予備校」に集うアーティストたちによるデモンストレーションとトークイベントを実施します。
《FLOATING NOMAD ANONYMOUS》 ※11⽉10⽇(⽇)16:30頃〜
クラシカルチンドンパンクパフォーマンス集団チャンチキトルネエドの元リーダーで、現在は⼤友良英スペシャルビッグバンド等で活躍する鈴⽊広志(サキソフォン奏者/作曲家)が、幻想、蜃気楼、匿名性をテーマに、⾨付け・瞽⼥(ごぜ)さん・獅⼦舞・サーカス・チンドン・サムルノリ・東欧のブラスミュージック・バルカンブラス・中央アジアの響き、等のイメージが⼊り混じる、アノニマスでカオティックなパレードを演出します。
《シャルル・フレジェ「パレード」写真展》
⽇本固有の仮⾯神や⻤たちの姿を鮮やかに捉えた「YÔKAÏNOSHIMA(ヨウカイノシマ)」展(2016年/銀座メゾンエルメス フォーラム)が話題を呼んだ写真家シャルル・フレジェ。⾊とりどりにデコレーションされた象たちが登場する当写真展では、北インド・ジャイプールの象祭りに取材した⽇本初公開の新作シリーズを展⽰します。
《津野⻘嵐とべてるのゲル》
看護⼤学卒業後、精神科病院勤務を経て⼭縣良和のファッション私塾「coconogacco」に学び、ファッションデザイナーとして欧州最⼤のファッションコンペティションITSのファイナリストに選ばれた津野⻘嵐は、この秋から当事者研究(※)の拠点である「べてるの家」(北海道浦河町) で勤務を始めました。領域横断的な思考法で、当事者研究の最先端を展⽰&レポートします。
※当事者研究…統合失調症などの精神障害当事者を対象とし、当事者の⽣活経験の蓄積から⽣まれた⾃助と⾃治(⾃⼰治療・⾃⼰統治)を重視する研究及び実践。
《シルクロード⽂庫》
今年、安仲卓⼆がプロデュースする遊牧⺠⽂化の発信拠点「PAO COMPOUND」(東中野)に「シルクロード⽂庫」が創設されました。内外の名だたるシルクロード研究者たちが業績の礎とした蔵書・資料群の散逸を防ぎ、同時に広くシルクロードに関⼼を寄せる⼈々が集える場の創造です。当イベントでは特設の「ゲル」(パオ・遊牧⺠のテント)にシルクロードの⽂物や視覚的資料を展⽰するほか、安仲卓⼆(シルクロード⽂庫代表)、アジア⽂化研究者の前⽥耕作(東京藝術⼤学客員教授)、⽂化史家・美術史家の松枝到(和光⼤学表現学部教授)らのトークも開催します。
◆トークショー
※⽇時・詳細は追ってWEBサイトにて公開。
※当⽇会場にて整理券配布となる場合がございます。
●「FLOATING NOMAD〜海の道から⾒る⽂化の多様性」
海部陽介(国⽴科学博物館⼈類研究部⼈類史研究グループ⻑) × ⽇⽐野克彦(UENOYES総合プロデューサー/現代美術家) × ⼭縣良和(「UENOYES2019 “FLOATING NOMAD”」ディレクター/ファッションデザイナー)
◆⽇⽐野総合プロデューサーによるメッセージ
私たちは皆、地球を棲家にしている⺠です。ひとりひとりが⾃分の道を束縛されることなく進むことができる⺠、それが“FLOATING NOMAD”。あなたも「UENOYES」に参加して“FLOATING NOMAD”になってみませんか。
【社会的包摂⽂化芸術創造発信拠点形成プロジェクト「UENOYES」について】
―上野公園とその周辺地域を舞台に社会包摂をテーマにした⽂化芸術事業を展開、世界に向けて情報発信-
《コンセプト》
⼀つ⼀つの⾊々な⾊がしっかりとその⾊のままで⾒ることができるのがUENOYES。隣の⾊と混ざってしまって⾃分の⾊がわからなくなるのではなく。同じような⾊だから、みんなだいたい同じ⾊でいいよねと⾔われて、⾃分の⾊がみんなと同じになってしまうのではなく。⼀⼈⼀⼈の⼈がその⼈のままでいることを⾃然に受け⼊れてくれるのがUENOYES。~⽇⽐野克彦~
総合プロデューサー:⽇⽐野克彦(ひびのかつひこ)
1958年岐⾩市⽣まれ。1984年東京藝術⼤学⼤学院修了。1982年⽇本グラフィック展⼤賞受賞。1995年第46回ヴェネツィア・ビエンナーレ⽇本館作家。平成27年度芸術選奨⽂部科学⼤⾂賞(芸術振興部⾨)。地域性を⽣かしたアート活動を展開。現在、東京藝術⼤学美術学部⻑、先端芸術表現科教授。
国際部⾨ディレクター:岡部あおみ(おかべあおみ)
東京都台東区⽣まれ、⾕中育ち。美術評論家、キュレーター。パリ国⽴⾼等美術学校講師・客員教授、ニューヨーク⼤学客員研究員。5年間メルシャン軽井沢美術館チーフ・キュレーター、12年間武蔵野美術⼤学教授を務めた後、現在、パリ⽇本⽂化会館展⽰部⾨アーティスティック・ディレクター。
【概要】
名称 | 「UENOYES2019 “FLOATING NOMAD” 」 |
URL | https://uenoyes.ueno-bunka.jp/2019/ |
⽇時 | 2019年11⽉9⽇(⼟)、10⽇(⽇) 11:00〜18:00※⼀部プログラムは開始時間が異なります。 |
会場 | 上野恩賜公園 ⽵の台広場 (噴⽔広場)
※参加無料。 |
主催 | 上野⽂化の杜新構想実⾏委員会
公益財団法⼈東京都歴史⽂化財団 アーツカウンシル東京 |
特別協⼒ | ルイ・ヴィトン ジャパン株式会社 |
協⼒ | レンゴー株式会社、Pioneer DJ株式会社 |
※本事業は令和元年度 ⽂化庁国際⽂化芸術発信拠点形成事業です。
記事提供:ココシル上野