国立科学博物館
国立科学博物館は、2024(令和6)年7月30日(火)から11月4日(月・休)までの期間、下記のとおり、企画展「高山植物~高嶺の花たちの多様性と生命のつながり~」を開催いたします。
【詳細URL:https://www.kahaku.go.jp/event/2024/07alpineplants/】
夏山を彩る高山植物たちの多様な形態や生態、そのほかの生き物との繋がりなどを、科学的な知見とともに、数多くの標本資料などで紹介します。また、高山植物の危機的な現状や保全の取り組みなどについても解説します。迫力の映像や臨場感のある展示会場で、高山植物の多様性を知り、その魅力を体感してください。
・開催概要
企画展「高山植物~高嶺の花たちの多様性と生命のつながり~」
【開催場所】国立科学博物館(東京・上野公園)
日本館1階 企画展示室および中央ホール(~9月1日)
【開催期間】2024(令和6)年7月30日(火)~11月4日(月・休)
【開館時間】9時~17時
※8月10日(土)~8月15日(木)は18時まで ※入館は各閉館時刻の30分前まで
【休館日】月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)
※ただし8月5日(月)・13日(火)・19日(月)・26日(月)、10月7日(月)は開館
【入館料】一般・大学生:630円(団体510円)、高校生以下および65歳以上:無料
※本展は常設展示入館料のみでご覧いただけます ※団体は20名以上
※入館方法の詳細等については、当館ホームページをご覧ください
https://www.kahaku.go.jp/
【主催】国立科学博物館
【協賛】モンベル
【協力】 岩手大学農学部附属農業教育資料館、環境省、市立大町山岳博物館、須川長之助顕彰会、長野県環境保全研究所、日本植物園協会、白馬館、白馬五竜高山植物園、北海道大学植物園・博物館、北海道大学大学文書館、郵政博物館
・展示紹介
第1章 高山植物とは
はじめに、高山植物の特徴について、形態や生態などを紹介します。きびしい高山環境で生きる植物たちは、さまざまな生存戦略を発達させながら環境に適応しています。さらに高山植物は、高山生態系において重要な位置にあり、ほかの生物と密接に関わりながら生きており、その例についても紹介します。
第2章 日本の高山植物の多様性
日本列島は南北に長く、さらに起伏に富みます。亜熱帯から亜寒帯までの気候が存在し、実に多種多様な植物が分布しています。そのなかでも、本州中部から北海道にかけては、高山植物の生育する地域が、まるで島のように点在しています。また、特殊な地質の地域には、そこにしか生育しない固有種も多く見られ、日本の高山植物の多様性をより豊かなものにしています。
第3章 高山植物の研究
高山植物に関する研究について、日本での初期の研究に関わった人物や代表的な山岳地域などを中心に紹介します。貴重な標本や資料、写真などをご覧ください。さらに近年、高山植物の多様性を知るための研究は、大きく進展してきているため、その研究成果や新たな取り組みなどについても紹介します。
第4章 高山植物の現状と多様性を守る取り組み
高山植物の素晴らしい多様性は、大変な危機に瀕しています。気候変動の影響により高山植生にはすでに変化が起こっています。シカの食害によりお花畑が消失した場所も多くあります。このような状況に対して自生地では、植生の保護や回復のための試みが行われています。また、筑波実験植物園などでは、絶滅危惧種を中心に、自生地外での保全が進められています。
第5章 高山植物の楽しみ方
本展で高山植物を知っていただいたら、ぜひ観察をしに出かけてみましょう。国内で高山植物が観察できるおすすめスポットをいくつか紹介します。また、海外にまで足をのばすと、日本では見ることのできない奇想天外な高山植物も楽しめます。さらに、植物観察の際に注意したい点なども紹介します。高山植物をさまざまな角度からお楽しみください。
・本展監修者
植物研究部 多様性解析・保全グループ 研究主幹
村井 良徳(むらい よしのり)
専門分野は植物科学、化学生態学、環境適応学。主に高山植物について、化学成分の多様性や機能、環境適応機構などについて研究を行っています。また、標本資料センターのコレクションマネージャーも兼務し、筑波実験植物園では収集した100 種以上の高山植物を栽培しながら、絶滅危惧種の栽培・増殖方法の開発など生育域外保全にも取り組んでいます。
【文化庁】プレスリリースより
記事提供:ココシル上野